貴様らとっくに両想いだからな！？[２]【天祥院英智】 (ページ9)

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－You Side－

「一見、仲睦まじく会話しているように見えるが……大丈夫だろうか」

立ち尽くしたまま、眉間に皺を寄せて心配そうな顔を浮かべる敬人。
……あぁもう。君って奴は＿＿

「敬人。……Aちゃんに対して、少し過保護ではないのかい？」

「過保護などではない。俺はアイツの幼馴染みとして、“心配” しているだけだ」

まるで僕の言っていることがおかしいとでも言うように、至って真剣な顔つきで。

将来、敬人がそんなんだから、Aちゃんが “幼馴染みがいないと駄目” みたいな人間になってしまっては酷く困る。
今からでも、その考えは改めてほしいのだけれど……。

「敬人が過保護なせいで、彼女に嫌われても知らないよ？」

「だから……過保護ではないと言っているだろう。

それ以前に、英智こそ負けず劣らず過保護なんじゃないか？」

どこか、上手くはぐらかされたような気がするけれど。敬人の話だったのに、突如僕の話に変わってしまった。

「……否定はしないでおくよ。

もし、もし……Aちゃんと付き合えたならば、きっとその通りになると思うから」

「……今の時点で、既に過保護だがな。

Aが、知り合いだろうが赤の他人だろうが……自分以外の奴と話していれば、黙って見過ごす訳にはいかんのだろう？」

「それは……まぁ、」

今の僕に、その権利は無いけれど。

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