通称「折原臨也」 ページ8
折原臨也side
「仕事って何なんですか？」
「んー、まあ裏方関係のだよ。荒事になるのは覚悟してあるから大丈夫だろう？」
従順な子犬か、生まれたての雛鳥のように、後ろについて歩いてくるAのむすっとした不機嫌な顔をちらりと盗み見てほくそ笑む。
大方、大好きな従弟との連絡中だったのだろう。
心地良い時間を俺というやつに邪魔された。そんな不満を訴えかける視線を躱し、目的地に到着する。
「今日の仕事場所はここだ。あとのことは、運び屋に任せてある。君らしく好き勝手やってくるといいよ。」
ねぇ、黒い傘。
彼女は、黒い傘を開くと肩にかけ、廃工場に入っていく。歩く振動で左右に揺れる黒い傘を、見ながら、笑みを浮かべた。
(さて、暴れてきなよ。
(どうせ、君は成りきれやしないのだから。)
何と愚かな少女だろうね。自分からもう抜け出せない此方側へと落ちて、どっぷりと闇を吸い込んで汚れてしまったのだから。
ヒーロー。
暴力の正当による自己満足主義者。八方美人の偽善者。自己犠牲精神の塊。……現実においてはそんなのが妥当だろう。
帰路につきながら、廃工場から聞こえる骨の折れる音と呻き声に、ふと彼女の思考を考える。
(目的は何だ？Aのヒーローへの執着は？)
どちらにせよ、Aを手元に置いておくならば、危険要素を少しでも潰し、もっと役に立ってもらうべきだ。
ザァァと降り始めた雨の中、俺は、Aの言葉を思い出す。
【私は、ヒーローでいなきゃ駄目なんです。何があっても私が私でいることは良くない。】
現実的なヒーローに、か。自身の肯定が目的としたらどうだろうか。何と哀れでぶっ壊れた少女に早変わり。
まあ、どうでもいい。普通だったら、もう少し興味が出ただろう。だけど、Aに興味が出ることなんてない。
俺の大嫌いな化け物である平和島静雄の本気の拳を、ほぼ無傷のまま受け切った時点で【化け物】に確定されているのだから。
(人間だと勘違いしてる内に、適当に遊んでやって、あとで始末する。)
苛立たしい。邪魔だ。シズちゃんとAは、俺にとって一番嫌いな人材だ。
まだ、Aはましだ。シズちゃん程の、怪力はないのだから。
強大な攻撃を与えられず、受けることしかできない。
「嗚呼、でも、それなら理想のヒーローにはピッタリかもね。」
だって、ヒーローは暴力はしないんだろう？
ラッキーアイテム
シズちゃんのサングラス
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もわぁ@ヒーロー(プロフ) - 木戸 凛々さん» コメントありがとうございます！お久しぶりですね、凛々さん！ご無沙汰しておりました^o^頑張るのでよろしくお願いします (2016年7月20日 11時) (
レス) id: 8abe313fb1 (このIDを非表示/違反報告)
木戸 凛々(プロフ) - うわぁぁぁ！！！お久しぶりです！！やったぁ！！またヒーローが見れるんですね！！！楽しみにしてます！！コメント遅くなり申し訳ないです！、 (2016年7月19日 20時) (レス) id: 3f020bed75 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - あああ！ここに新しい池袋シリーズが！ありがとうございますううう！！！ (2016年7月8日 6時) (レス) id: 687fe9952a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネリエル＠リリス | 作成日時：2016年7月3日 20時
