通称「ヒーロー思考」 ページ15
折原臨也side
「新羅、君なら知ってるかな。ある実験結果なんだけど。」
「実験結果?君がそんなこと僕に訊いてくるだなんて珍しいね。あ!まさか、セルティについてかい!?」
食い気味にくる旧友に、誰があんな化け物をと言いかけそうになってギリギリで食い止める。
そんなことを万が一にでも新羅に言えば、朝から晩まで、運び屋についての魅力を語られる。
「違うよ。俺が訊きたいのは【小さい子どもたちにスプラッタなドラマと正義のヒーロー番組を見せてどちらがより凶暴になるかどうか】の実験結果。」
そう、わざわざ新羅のところまで来たのにはちゃんとした理由がある。最近、手に入れた化け物について気になることがあったからだ。
【小さい子どもたちにとって、正義のヒーロー番組はどう影響を与えるのか】
この実験は、あのAについて、少しは理解できそうな気がしたからだ。手駒に置いておくのに、ハイリスクなのは嫌だから。
新羅は不思議そうな顔をすると、淡々と言う。
「そうだね。その実験結果は、ある意味。一般の人達にとっては驚きだったんじゃないかな?」
「驚き……ってことは、」
「うん。実験結果は【ヒーロー番組を見た方】だった。」
【ヒーロー番組を見た方の子ども】の方が凶暴になる。その結果に心がざわめいた。面白い。これだから、人は、愛したくなる。
(じゃあ、Aはそれに近いのか。いや、違う。あれはもっと過信的な、何か。)
ふと、新羅と目があうと、あ、と新羅が反応した。
「__もしかして、Aちゃんのことが気になった?」
何で、それを、と視線でばれたのか。新羅がやっぱりなぁと頭をかいた。
「でも、あのこの為にも君自身の為にも関わらない方がいいと思う。」
「俺自身の為にも、だって?」
「君が思っているよりも、ずっと、あの子は強いよ。少なくとも、抑えきれるのは静雄くらいなレベルでね。」
どういうことだ。
「普段は、静雄とは違って、あの子。自分にペナルティって言うのかな?制限をかけて普通の女の子でいるけど【ヒーローモード】あ、僕がそうやって呼んでるだけね?」
そこから、新羅の言葉は覚えていない。
「多分、彼女にとって、ヒーローは自分ではないんだよ。相応しくないと思いながら、やってる。曖昧なんだ。」
「【ヒーローではいれば】みたいなことがあるのかもね。例えば、大好きな人に会えるとか。」
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もわぁ@ヒーロー(プロフ) - 木戸 凛々さん» コメントありがとうございます!お久しぶりですね、凛々さん!ご無沙汰しておりました^o^頑張るのでよろしくお願いします (2016年7月20日 11時) (レス) id: 8abe313fb1 (このIDを非表示/違反報告)
木戸 凛々(プロフ) - うわぁぁぁ!!!お久しぶりです!!やったぁ!!またヒーローが見れるんですね!!!楽しみにしてます!!コメント遅くなり申し訳ないです!、 (2016年7月19日 20時) (レス) id: 3f020bed75 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - あああ!ここに新しい池袋シリーズが!ありがとうございますううう!!! (2016年7月8日 6時) (レス) id: 687fe9952a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ネリエル@リリス | 作成日時:2016年7月3日 20時