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#16 ページ17

そして、その夜。
一同は、20区のとある居酒屋へ来ていた。
七人は奥の座敷へと案内された。

「あれ、足の所が凹んでるです〜」

什造は掘りごたつの存在を知らなかったらしい。
それぞれが着ていた上着を脱ぎ、メニューを見始める。

「うどんにするか…」

アキラがボソリと呟く。
同じくきつねうどんを食べようとしていた滝沢は、ギクリとし、

「俺はこの魚定食でいいか…」
と呟いた。

亜門は豪快に生姜焼き定食、法寺は蕎麦、篠原はすき焼きにするらしい。
残りはAと什造だけだ。

「あー、どうしよう…。決めた!おかゆにしよう」

(えっ。歓迎会なんだからもっと高価なもの頼めばいいのに…)

篠原はそう思ったが本人が満足そうにしているので、放って置くことにした。

「あと什造くんだけですね…」
法寺がちらっと掘りごたつの中をみやる。

「ハローです」
什造が言う。

「hello!」
法寺のまさかの返しに滝沢は唖然とした。

「鈴屋くん、何がいいですか?」
Aが気を利かせて什造に聞いた。

「えーとですね、なんかチーズが食べたい気分です」

「…チーズはないです」

篠原はそろそろ出てこいと、什造の両手を掴み引っ張り出そうとする。
「出てこーい」

什造の必至の抵抗で、机がガタガタと揺れ、お冷の水がこぼれそうになる。
篠原は、それを見て、諦めたのか手を離し、什造の目線に合わせて優しく聞いた。

「じゃあ、二番目に何が食べたい気分?」

(和食であってくれよ…?)
篠原の思いが通じたのか、什造は、

「唐揚げですかねぇ…」
と、答えた。

「よし決定!唐揚げ定食ね!」

「ハーイ」

「さて、皆決まったね。で………」

篠原はメニューを閉じ、意味深に笑う。
亜門はとてつもなく嫌な予感がした。

「ビールはどうする?」

やはり酒の話である。

「やめましょう」

亜門は即答する。まわりの皆を守るためだ。致し方ないことだろう。

「え…一杯だけだから」

久々の宴会だ。ハメを外したい気持ちも分からなくともないが…

「そう言って新人30人を投げ飛ばしたあの夜を忘れてませんよ私は」

あれは凄かった。人間のやることではない。
「しょうがない、やめとくか…」

篠原はがっかりと肩を落として諦め店員さんを呼んだ。

「ちょっと狂った篠原さん見てみたいです」
什造は飽きたのかこたつから出ていた。

「…地獄だぞ」
亜門はそう、呟いた。

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設定タグ:東京喰種 , 鈴屋什造 , 有馬貴将   
作品ジャンル:アニメ
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アリス - シロナとクロナって書いてありますけど、ナシロとクロナじゃないですか??(・_・;? (2018年11月9日 16時) (レス) id: 9ad0b945de (このIDを非表示/違反報告)
YUUto1005 - 篠原さんの財布がー (2018年8月14日 9時) (携帯から) (レス) id: 9e44ee148d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アイスゥ | 作成日時:2018年3月27日 12時

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