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部活が終わって、帰り道。
こうやって黄瀬くんと並んで歩くのももう慣れてしまった。
体育館の整備があるとかで今日は午前中で部活は終わり。
「…このあと、俺の家来ないっスか?」
つまりそれは、午後の時間を一緒に過ごそうと言っているわけで。
帝光時代、黄瀬くんの家で勉強をするってなった時も私だけ行かなかったし逆に私の家で勉強をするとなった時は黄瀬くんは来なかった。
周りには大分迷惑をかけたけど、そのくらい私達の仲は悪くて。
『お邪魔しようかな』
こうやって家に呼ばれる関係にまでなったんだなって、嬉しいような苦しいような。
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赤司くんや青峰くんなど、かつてのチームメイトの話をしながら黄瀬くんの家へ向かった。
シンプルで、けど隅々まで掃除されていてとても綺麗だった。
「信じて貰えないかもしれないけど…聞いてほしい」
突如、少々重たい雰囲気を作り彼は話し始めた。
小学4年生の夏休みの話。
家から少し遠い公園で女の子と遊ぶ毎日。
それが黄瀬くんの初恋の子で、
「その子、事故に遭っちゃって」
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作者名:愛璃珠 | 作成日時:2021年8月7日 20時