021 ページ22
・
「お前ら…仲良くなったのか」
幸男に、そう言われた。
他の部員さんも、なんとなく私たちの仲が悪いのは察していたらしいけど。
『中学の時のコイツは今でもイライラするくらいウザかったけど、中身はいい奴だったから』
「これでも反省してるんスよ?めっちゃ感謝してるし」
お前らが仲良くなってくれて良かったわ、と幸男は言った。
そのままバスケットボールを持ってゴール下に行ってしまった。
休憩時間、2人きりではないのに2人きりのような空間でも、まだ少し気まづかったり。
「あ、Aっち!連絡先交換しよ!」
『グループから追加しといていいよ』
「了解っス」
キセキの世代のみんなのグループとか、帝光中バスケ部のグループとか、今は海常バスケ部のグループもある。
キセキの世代の中で、私は唯一黄瀬くんの連絡先だけ持っていない。それほど仲が悪かったからだ。
「Aっちの連絡先…なんか変な感じっスわ」
『グループでさ、黄瀬くんが発言した時だけ私発言しなかったもん』
「それ俺もっス!みんなに気遣わせてたっスよね」
『今思えばめっちゃ申し訳ないけどね』
そんな昔話をしながら、練習に戻る。
・
168人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:愛璃珠 | 作成日時:2021年8月7日 20時