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インターハイが近づいていた。
部活も自然とハードになっていき、マネージャーである私でさえも帰ったら疲れてすぐ寝てしまうほど。
それは今日も例外ではなく、ご飯も食べずお風呂にも入らず寝てしまった。
最近はこういうのが多く、朝学校へ行く前にシャワーを浴びることが多い。
そんなある日、夢を見た。
『___くん、これあげる』
「これ何?」
『指輪!』
小学生くらいの男の子と、私。
顔が雲がかってて誰かは分からない。
その人にオモチャの指輪を渡せて満足なのか、私は走った。
「Aちゃん!!!!」
そんな男の子の声なんて私には届いてなくて。
そのまま道路を走ってきたトラックと衝突。
私が、血を流して倒れていた。
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『ッッッ………!』
目が覚めた私は、酷く汗をかいていた。
トラックにぶつかった夢を見た。夢…というか、過去。
小学4年生の時の、あの事故。
結局、あの時私の名前を呼んでくれたのは誰だったんだろう。幸男かな。
その時の記憶はすっぽり抜けているけれど、今はこんな過去に縋っている場合ではない。
『…部活行かなきゃ』
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作者名:愛璃珠 | 作成日時:2021年8月7日 20時