第36話「夢のチケット」 ページ46
そして朝食を終え、机や椅子を選んでもらって買い終えた
「さってっと〜、カラ松くんや、ちょっとおいで」
「?」
おニューの机をポンポン叩いて座るように促すと、頭にはてなを浮かべながら腰掛けた彼
実は休みは今日だけではない
20代で部長になった若い私を社長が気遣い、若いうちに遊んでおきなさいと何日か休暇をもらった
そしてカラ松は先日のこともあり元気がない
「これ、なーんだ」
ピッと指に挟んで見せた二枚のチケット
それは
「…成田空港…?」
そう、飛行機のチケット
そして次に見せたのが
「なん…だと…」
ディズニーランドへの夢のチケット
「実はですね、私何日か休みをもらいましてですねー?何をして過ごそうか思ってたんだけど、前からディズニー行きたかったのよねー」
「……((ゴクリ」
「でもね?ディズニーにひとりは寂しいでしょ?だから誰かと行こうと思ってるの」
そして、カラ松に微笑んだ
「行く?」
「行く!!!!」
ガタッと立ち上がったカラ松
目は爛々と輝いていて、朝の元気のなさが嘘のよう
カラ松は兄弟たちがいるためそういう大きいところへ行ったことがなかった
ましてや自分も含め6人全員ニート
遊びに使えるお金がカラ松の家にあるはずがなかった
「いつ行くんだ!?」
「今夜」
「…え?」
「今夜」
「いや、聞こえてるが…」
なんとも急なサプライズになってしまったが行くなら早い方がいい
私もせっかくもらった休暇を無駄にしたくないため、今日の夜にしてもらった
「ほら、夜までに準備しないと置いてくぞー?」
「そ、それはイヤだ!!!!」
慌てて階段を駆け登るカラ松を見て笑いをこぼす
慌てすぎた為立ち上がった際に倒れてしまった新しい椅子を直して、私はゆっくり時間までリラックスすることにした
え?私は準備できてるのかって?
できてるよ、企画者が用意できてない筈がないじゃん?
「あ、カラ松ー!3泊4日だからちゃんと準備しなよー!!」
リビングからそう叫ぶと、上から
【ドンガラガッシャーン!!】
「おぅふ…」
何か嫌な音が聞こえてきた
「聞いてないぞAーーーー!!」
「だって今言ったもーーん」
「どれを着ていけばいいんだーーー!!」
「変なの着ないでねーー」
2階からカラ松の抗議の声が聞こえてきたのに対して返事をすれば、更に声が聞こえてきた
だがその抗議する声は少し嬉しそうで、上からは微かに歌が聞こえてくるのだった
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星鴉(プロフ) - 夢主かっこよすぎですよ!!これからも読みたいです!!更新楽しみにしてます! (2018年2月11日 23時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです!全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます!これからも頑張って下さい!応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです!全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます!これからも頑張って下さい!応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 何回読んでも飽きないです!大好きです!!!風邪なのに読んでしまう(笑) 学校行きたくなくなりますね(笑) (2017年3月10日 8時) (レス) id: 6ee3d9804e (このIDを非表示/違反報告)
ひな - イメ画上手いです!って、お友だちに伝えられればいいです! (2016年8月19日 17時) (レス) id: 80c812b5ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イバラ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/ecfed04be15/
作成日時:2016年3月4日 22時