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第32話「帰れ」 ページ42

しん…と静まり返るリビング

呆然としてる5人を置いて、カラ松は自分の分のお茶を飲み干すと2階へあがっていってしまった


「……((ズズッ」


私も自分のお茶を飲んで考える

まぁそりゃそうだよね、私ならキレて追い出してるけど…それをしないあたりカラ松は本当にキレてないな

さて、この空気どうしようか


「…ねぇ、お姉さんさ、これは俺らの問題だからアイツ返してくんない?」


えっ矛先こっち向いた


「返すもなにも、カラ松は物じゃないし

あと本人が帰る気ないなら口出しできないでしょ?

それともなに?強制的に戻すの?

カラ松の意思は無視?」

「でもよ、おかしいだろ

カラ松は何で会って少ししかしてないあんたをあそこまで信用してんだよ

何か吹き込んだんじゃねぇの?」

「ちょっとおそ松兄さん…!」


段々イライラして貧乏揺すりを始めるおそ松をチョロ松が宥める

うーん、宥めても意味ないと思うよ

相当目が怖いからキレる寸前?


「吹き込んでないよ、ただ、

帰りたくないならここにいてもいいよ、ここはカラ松の場所だからね

って言っただけ

私はカラ松を独りにさせないって約束しただけ

代わりに私の傍を離れるなとかは一言も言ってない

カラ松は自分の意思でここに残るって言ったの

なのにカラ松を返せ?

アンタたち自分が悪いことわかってる?

分かってるなら返せなんて言わないでしょ?

本当に悪いと思ってんなら、まずカラ松の心を開く努力したら?

それもせずに、ただ返せって喚いてるのはおかしいでしょ

挙句の果てに私が何か吹き込んだのかだと?

私はカラ松の居場所になっただけ

カラ松が望んだぬくもりを与えただけ

君たちと違ってね」


私に向けられる殺気を跳ね返すかのように睨めば、ボソリと何かが呟いた


「結局クソ松は帰ってこないんだろ?

ならいんじゃね?

どーせ俺らみたいなクズいらないもんな」


ヒヒッと笑う一松は、お茶を少し飲んだ後立ち上がり家を出ていってしまった

目に涙をためながら


「一松兄さん…」


トド松もチョロ松も不安そうに一松が出ていった方を見る

ただしおそ松は今もずっと私を睨んでる

十四松は…カラ松が登ってった階段をじっと見つめてる


「まぁそういうわけだからさ、帰ってくれる?」


お茶なくなったな、入れないと…と思い立ち上がろうとした瞬間目の前を来客用のマグカップが掠った


「てめぇ…さっきから何様のつもりだ…ッ!!」


ついに長男の堪忍袋がキレたらしい

第33話「正しい暴力の使い方」→←コメントについて



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星鴉(プロフ) - 夢主かっこよすぎですよ!!これからも読みたいです!!更新楽しみにしてます! (2018年2月11日 23時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです!全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます!これからも頑張って下さい!応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです!全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます!これからも頑張って下さい!応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 何回読んでも飽きないです!大好きです!!!風邪なのに読んでしまう(笑) 学校行きたくなくなりますね(笑) (2017年3月10日 8時) (レス) id: 6ee3d9804e (このIDを非表示/違反報告)
ひな - イメ画上手いです!って、お友だちに伝えられればいいです! (2016年8月19日 17時) (レス) id: 80c812b5ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:イバラ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/ecfed04be15/  
作成日時:2016年3月4日 22時

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