第31話「今更」 ページ40
とりあえず中に入れて、お茶を入れてひと口飲む
「はぁ〜落ち着く〜」
「そうだな〜お茶ってすげぇな〜…って違ェよ!!!」
バァン!と机を叩いて立ち上がったおそ松
その衝撃でお茶が少し零れてしまった
「よくもやってくれたなお前!!」
「いや、それカラ松のセリフでしょ」
私はカラ松が受けた扱いと同じことしただけだし
よくもやってくれたなって、それカラ松が一番言いたいと思うよ
「……」
「…ねぇカラ松兄さん、僕達兄さんに戻ってきて欲しいんだよ」
トド松がカラ松に話しかける
皆カラ松を見つめる中、カラ松はただ俯いて黙っていた
…私はストッパーとして一応ここにいるけど、万が一のために備えていつでも動けるようにしておこうかな
こっからは口挟まないで聞いておこ
「なんで戻ってきてほしいんだ?」
「そりゃ!!兄さんがいないとつまらないからだよ!!それに心配なの!!
おそ松兄さんはパチンコいくとか言っといてカラ松兄さん探し回ってるし!!
チョロ松兄さんはツッコミにキレがないしイラつきやすくなったし!!
一松兄さんなんか、ずっと部屋の隅でカラ松兄さんの名前連呼してるし!!
十四松兄さんは野球に付き合ってくれる人がいなくなったから笑ってるけどあんまり喋らなくなったし!!
僕は釣り堀行っても楽しくなくなった!!
皆どっか出かけてくるとか言っといて兄さんのこと探してんだよ!?
わかる!?全部カラ松兄さんがいないからだよ!!」
「「「何でお前知ってんだよ!!!」」」
一松、チョロ松、おそ松が少し顔を赤くしながらツッコめば、てへぺろ☆とあざとい顔をするトド松
十四松は、じっとカラ松のことを見つめている
「…じゃあ何であの時助けてくれなかったんだ」
ボソリと呟いた、無機質な声にビクリと肩を震わせた5人
「何で今更探しにきたんだ?
俺はいなくてもいいからあの時お前らは俺を見捨てたんだろ?
なぁ、そうだろ?
そうじゃなかったらあの時のは何だったんだ?
あの時の孤独と悲しみは?
俺の怪我は?痛みは?
独りで頑張ったリハビリは?
俺より梨がいいんだろ?
俺がいなくたって猫も見つけられたし、皆で生活できてたろ?
今更じゃないか?
もし俺を連れ戻して、お前らは何をするんだ?
また物を投げたりするのか?
俺はお前らの愛情表現だと思って耐えてきたが
お前らはそうじゃないんだろ?
なら俺は耐える必要ないよな
帰ってくれ、俺は戻らない」
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星鴉(プロフ) - 夢主かっこよすぎですよ!!これからも読みたいです!!更新楽しみにしてます! (2018年2月11日 23時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです!全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます!これからも頑張って下さい!応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです!全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます!これからも頑張って下さい!応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 何回読んでも飽きないです!大好きです!!!風邪なのに読んでしまう(笑) 学校行きたくなくなりますね(笑) (2017年3月10日 8時) (レス) id: 6ee3d9804e (このIDを非表示/違反報告)
ひな - イメ画上手いです!って、お友だちに伝えられればいいです! (2016年8月19日 17時) (レス) id: 80c812b5ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イバラ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/ecfed04be15/
作成日時:2016年3月4日 22時