【おそ松さん】次男、拾いました。

第30話「人間野球」 ページ39

そういえばカラ松は、海に連れていかれて火炙りにもされたんだっけ？

あっつあつのおでんは今ないから…火炙りでいいか

おそ松の体を縛って棒に括りつけると、担いで玄関を出ようとする


「はぁ！？おま、何してんの！？バカなの！？」


顔を青くしながら頭にできたたんこぶをくっつけてギャンギャン吠える


「え？だってカラ松火炙りにされたんでしょ？」

「だからって俺にする必要ある！？！？」

「あるよ、カラ松のこと少しは分かるんじゃない？」


問答無用で玄関を出ようとしたら、外から何か叫ぶ声が聞こえてきた

それは段々こちらに近づいている

そして聞き覚えのある声


「…おねーさん、なんかこっち向かってきてるよ」

「……」


どうしよ

目の前に


「A助けてくれェェェェ！！！」

「待ってよカラ松兄さぁぁぁん！」

「おいコラ何逃げてんだクソ松コルァァァ！！」

「やきう！？やきうすんの！？」

「おいアイツあんな足速かったっけ！？」


目の前に5色のパーカーが走ってきてる

…どうしよ

思わずおそ松のくっついてる棒を下ろして呆然とする

うーん、あの勢いだと家に突っ込んできそうだなぁ


「カラ松、ちゃんと避けてね」

「え？」


家が壊れたらたまったもんじゃない

だから、止めないとね

おそ松棒を再び持ち、バットのように構える


「え？え？おねーさん？冗談キツイよ？」

「舌かんで死んでも知らないから」

「いやそうじゃなくて！！ちょ、ま…

わ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"！！！」

「「「「ええええええええええ！！！」」」」


まぁ家のためだもんね、住むとこなくなったらイヤだし

だから止めるためにおそ松バットを振りかざして


【カキーーーーン】

「ホーームラーーーーン(棒)」


一松、トド松、十四松、チョロ松を打った

ついでにその衝撃でおそ松も飛んでった

カラ松は寸前に屈んだおかげで空の星にならなくて済んだようで


「ブラザァァァァァァァァ！！！」

「う〜ん、いい音したなぁ」


空に向かって、星になった兄弟たちに叫んでた


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【ピンポーン】

「あ、帰ってきたね多分」

「俺が行ってくる！！」


ドタバタ玄関に向かって走ってったカラ松を見てコップを5つ出して準備してれば、見事にボロボロになった5人がいた

よく帰ってこれたね、そのねちっこさを他に生かせばいいのに


「空の旅は快適だった？」

「んなわけあるかァ！！！」


おぉ、長男こっわ(笑)

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