番外編「若気の至り ２」 ページ34
「で？何か言うことは？」
「す、すいませんでしたァ…」
仁王立ちする私の前には正座するカラ松
そしてカラ松の膝の上には大量の辞書
めっちゃ足と体がぷるぷるしてる
「反省してるの？」
「し、してます…」
「本当に？」
「本当だ！」
「今度勝手に見たら裂くからね？」
「！？」
辞書を退けてやれば、途端に上半身が崩れ落ちた
ちなみに手は何も縛ったりしてなかったから退かそうと思えば自分で退かせたはずなのだが、それをしないあたりちゃんと反省してるんだな
痺れてるであろう足をつんっと触れれば、ビクッ！と大きく反応した
でもまた触ろうとしたら泣きそうな顔したから流石にやめてあげた
「それにしても意外と似合ってるんだな、特攻服」
「今じゃ黒歴史と化してる青春も、あの時は楽しかったなぁ」
既に見られてしまったため、もう開き直って写真を机に並べながら昔話に花を咲かせる
「俺はここまではしてなかったがやんちゃはしていたな」
「あらま、そーなの？」
「あぁ、俺達は六つ子だからどこに行っても絡まれてたしな。でも俺達からは絡んだことはないぞ？」
「あー、なるほどねー」
かくいう私は、やんちゃしすぎて二つ名がついたことがある
しかしそれはまた別の機会に話すとしよう
「カラ松が今までで一番やらかしたことってなに？」
「俺は…そうだな…喧嘩中弟たちが怪我させられてな…気づいたら周りは血の海だったな」
なんか、カラ松って感じだね
優しいから、自分より仲間が傷つくとキレちゃうのか
「Aは何かあるのか？」
「私？私はねー、そうだなー…舎弟たちと一緒にヤクザと張り合ってたかな」
「それもう不良とかのレベルじゃないだろ」
今思えば、ただの不良はヤクザなんかと抗争しないよなぁ
私くらいだったな、あんな荒れてたの
「…盗んだバイクで走り出す〜」
「！」
ピクリと反応したカラ松
尾崎豊の『15の夜』という曲だ
私のあの荒れてた時代を表す曲だと思う
「尾崎豊…すきなのか？」
「うん、いいよね尾崎」
「俺も好きなんだ！！」
なんかそんな感じするー、と話してると、外からバイクの爆音が聞こえてきた
「……」
何だか昔乗ってたバイクの音に似てて、また乗りたくなった
「カラ松、乗る？」
「あぁ、久しぶりにいいな。乗りながらまた話聞かせてくれないか？」
「もちろん、カラ松のも聞かせてね」
二人で顔を見合わせて立ち上がると、玄関に早足で向かった
END
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星鴉(プロフ) - 夢主かっこよすぎですよ！！これからも読みたいです！！更新楽しみにしてます！ (2018年2月11日 23時) (
レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです！全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます！これからも頑張って下さい！応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです！全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます！これからも頑張って下さい！応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 何回読んでも飽きないです！大好きです！！！風邪なのに読んでしまう（笑） 学校行きたくなくなりますね（笑） (2017年3月10日 8時) (レス) id: 6ee3d9804e (このIDを非表示/違反報告)
ひな - イメ画上手いです！って、お友だちに伝えられればいいです！ (2016年8月19日 17時) (レス) id: 80c812b5ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イバラ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/ecfed04be15/
作成日時：2016年3月4日 22時
