第24話「青の緊張」 ページ28
腹も膨れ、イ〇ンモールで夕飯の買い物をする
タイムセールというだけあって、売り場は主婦が目をギラギラさせて大賑わいだ
そんなイオ〇の殺伐とした雰囲気に、無意識に足を後ろに後ずさらせるとくるりと背を向けた
セールを逃すのは惜しいが、命はもっと惜しい
Aから預かってた食費用の一万円札を財布に入れたまま、ぶらぶら中を彷徨う
周りは家族や友達、カップルで溢れていて賑やかだ
対して俺は1人
そう思うと、なんだか恥ずかしくなって早足で宛もなくどこかへ行こうとすると
「これめっちゃ可愛いー！！」
「これ最近話題のやつだよねー？」
「ほしーーい！！」
同じくらいの歳のキャピキャピした女の子たちがガラスウィンドウを見て興奮していた
「でも高くなーい？」
「もーちょっと安かったら買いたかった〜」
「仕方ないよー、今すっごい売れてるらしいもん」
女の子たちが残念そうに去ったところに近寄る
ガラスウィンドウの向こうには、金色に光る細いバングルのブレスレット
ひとつは真ん中に青く光る石が
ふたつめは青ではなく白い石が
よく見るとその二種類のブレスレットは、2本で1組らしく、白と青の2本1組のこれは在庫がもうなく最後らしい
「……」
「いらっしゃいませー」
引き込まれるように店に入ると、ほかの色はもう売れたらしく本当に最後らしい
俺の青と
あいつの白
なんとなくAには白がぴったり合って違和感はなかった
…残りもうないもんな…
「プレゼント用ですか？」
「あ、あぁ…」
包装致しますので5分ほどお待ちください、と店員に言われ店内をウロウロする
明らかに場違いな俺は周りの視線を自然と集めてしまうが、内心それどころじゃない
結局あのブレスレット2組を買ってしまい、何だか緊張してそわそわしていた
異性に物を贈るのはこんなに緊張するものなのか
今までリア充死ねとか言ってきたが、こういう経験をしつつ2人で愛を育んでいくのだと思うともう2度と死ねなんて言えない
しばらくして包装された白いブレスレット
俺の両手首には、青いブレスレット
ケータイで調べてみれば、俺の青い石はソーダライトというらしく、意味は『心の栄養を得る』
白いAの石はブルームーンストーン、意味は『チャンスと光を得る』
まさに俺とAをあらわしていて、偶然にも程があるなと笑い、ラッピングされた箱を片手で軽く宙へ投げながら夕飯の買い物という名のセール戦争にカゴを持って向かった
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星鴉(プロフ) - 夢主かっこよすぎですよ！！これからも読みたいです！！更新楽しみにしてます！ (2018年2月11日 23時) (
レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです！全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます！これからも頑張って下さい！応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ - このお話めちゃくちゃ面白いです！全然先が読めなくて、ドキドキしちゃいます！これからも頑張って下さい！応援してます(#^.^#) (2017年7月8日 9時) (レス) id: 144d912ef6 (このIDを非表示/違反報告)
かえ(プロフ) - 何回読んでも飽きないです！大好きです！！！風邪なのに読んでしまう（笑） 学校行きたくなくなりますね（笑） (2017年3月10日 8時) (レス) id: 6ee3d9804e (このIDを非表示/違反報告)
ひな - イメ画上手いです！って、お友だちに伝えられればいいです！ (2016年8月19日 17時) (レス) id: 80c812b5ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イバラ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/ecfed04be15/
作成日時：2016年3月4日 22時
