4話 ページ5
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セイジ「オー、またオヌシだったのね。あんまりビッグボイスだと、みんなが驚いちゃうよ。」
「だってジニア先生が可愛いんだもん!!」
ジニア「ぼくのせいにしないでくださあい。」
「ちぇー…。」
口を尖らせて机に突っ伏すと、セイジは愉快そうに笑った。
あ、私セイジのことは呼び捨てにしてんの。
だって友達っぽいでしょ?
セイジ「オヌシたちはマコトに仲良しね!まるでワシとワイフみたいよ!」
「マジで!?!?!?これはもう結婚するしかなくない!?!?ねえジニア先生!!!!」
ジニア「あはは〜、無理でえす。」
「やっだもうその冷たい感じもいいじゃなーい♡♡」
しばらく3人で話していたが、そろそろ夜間の生徒達が来るので、泣く泣く寮の部屋に戻った。
荷物を隅に置き、黒いキャミソールと短パンのルームウェアに着替える。
冷蔵庫から残りのお粥を出して温める。
トマトも出して、軽く洗ってかじって食べる。
温まったお粥も食べ終えると、シャワーを浴びてスキンケアをしてベッドに寝転がる。
「…好きなポケモン…か。」
そう呟いて、机の鍵の付いた引き出しを見つめる。
…ごめんね、私の力不足で。
まだ、君たちを出してあげられない。
「…次の宝探しは、残りのジム巡りに使おう。」
行けるかどうかは、分からないけど。
いつも私の弱い心が邪魔をする。
1年でセルクルジム、ボウルジム、ハッコウジム、チャンプルジムで勝利し、2年ではカラフジム、ブリッジジムに勝利したが、あとふたつのジムはテストだけ合格して挑戦はしていない。
…負けるのが怖いとか、そういうんじゃない。
ただ…。
「君たちが私を許してくれるかどうか、それが怖いんだ。」
まだ宝探しの時期じゃない。
だから、今あれこれ考えても仕方がない。
腕についているメガリングを撫で、そのまま眠りについた。
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作者名:七瀬 | 作成日時:2023年1月19日 4時