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63話 ページ15

冬休みの期間、私は課題を順調に進めつつ
愛羅とメイクの練習をしたり

冬休みの間はスケジュールつめつめでゆっくり過ごせる時間が無かったと言えるぐらい忙しかった

そして今日はついに冬休み明け最初の学校、始業式

冬休みに努力してきた成果を見せる時

私は愛用していたメガネもマスクもつけずに
短くなった前髪を手でとかして家を出た

楽しみなのか緊張なのか
私はいつもよりはやく歩いていた




・・・・・・・・・・



『ふぅ…』



校門の前に立って深呼吸をする

大丈夫、あんなに頑張ったんだから


「あれ…A?」


意を決して1歩踏み出そうとした時後ろからそんな声が聞こえ、振り返る



『あ…さとみ、くん』



そこには酷く驚いているのか目をまん丸にして立っているさとみくんがいた



さ「やっぱりAだ
…どうしたの髪、それにメガネとマスクも」



『ちょっとイメチェン?したくなって…
どうかな…?』



さ「うん、すんごい可愛いよ」



私の頭を軽く撫でて、微笑んださとみくん
いつも通りと思えるさとみくんの笑顔をみて私はあることを思った



…なぜか何か引っかかる


さとみくんの笑顔が私の心に引っかかっていた
別に笑顔が変とかそういうのではなくて
でも確実にいつもと何か違う
普通の微笑みの中になんか寂しさが混じっている感じの表情


…もしかして似合わなかったとか?
タイプの髪型じゃなかったとか…?


自惚れかもしれないがきっとさとみくんに喜んでもらえるだろうと思っていた

でもさとみくん、今そんなに喜んでいない


思っていた反応と違うことに戸惑いつつも、いつも通り2人で玄関へ歩いた

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作者名:みかんの果汁 | 作成日時:2021年1月2日 21時

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