【歌い手】私の平和な日々を返してください

第九話(死椿) ページ11

あ、ほんとだ。
着くの早すぎない？

mb「きゃーっ！！」

「は？うるさ」

『ほら〜、もう敵意の視線が痛いよ。』

平和な日々は何処へ消えたのでしょう。

そ「まぁでも今日からはれて生徒会だから。」

生徒会だからなんだよ。敵意の視線は変わらないんだよ。

ま「女子って怖いですね」

「女子よりも女子してるやつが何言ってる？」

う「まぁまぁ、教室まで送ってやるから。」

「え、何言ってんの？」

『これ以上雌猿さん達の怒りを煽ってどうするんですか？』

天「えーまぁ大丈夫でしょ〜」

その自信はどこから来るんだ。

『とりあえず！僕達は！二人で！教室に行きます！』

……元気いいな。
いやまあ、それほど必死なだけかもしれないけど。

坂「一緒行こうや！」

「無理です。嫌です。」

いくら可愛くてもこればっかりは譲れないんだ。

『じゃあ、A行きましょか。』

「うん。」

……

何とか生徒会共から逃げて教室に入り、席に着いて友華と話し始めた。
まではいいんだが……

「友華サン。これは一体どういう状況カナ？」

『僕にもさっぱりわかりません。』

ただいま、猿共が群がってきてます。

mb1「Aさんってぇ〜髪長いねぇ〜」

「あ、はい。」

何こいつら。キモい。
ぶりっ子オーラがひしひしと出ている。

mb2「ところでぇ〜あの5人の王子様とどういう関係なのぉ？
私たちのこと紹介してくれなぁい？」

『あ、察し』

「取り入ろうとされてるよ。女子って怖いねぇ」

『ねぇ。』

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

「お、ナイスなタイミングで鐘がなりましたね。」

『せめてチャイムって言えや』

あんなに群がってた猿が一斉にいなくなりましたよ。怖。

……

1時間目から数学かよ。

「先生、私生徒会の仕事でサボ………休みます」

『おい、貴様。今サボると言いかけただろ。』

「友華さん？小声でもそういうのは言っちゃ駄目よ。」

だって、数学だよ？だるいじゃん。

先「おー行ってこーい。」

ゆるいな、この先生。

「はーい。」

ルンルン気分で教室を出てやったぜ！

友華はちゃんと授業出るんだ。最近の子はえらいな。

「あーーー帰りたい。」

やっぱ、めんどくさい奴らに見つからずにいられるのは生徒会室かな。
そこで鍵かけて寝よう。よし。

廊下を全速力で走り出す。

普通は走っちゃ駄目だけど、ばれなきゃ犯罪じゃないから。
よいこのみんなは真似しちゃ駄目とか野暮な事は私はいいませんよ。

むしろじゃんじゃん真似しなさい。

「＿＿ふぅ。」

そんなことを思いながら走っていたらいつのまにか生徒会室についていた。

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