検索窓
今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:125,033 hit

#/37. 盧笙 side ページ37

急いで病院に行った

真城淹が手術を。

手術前に急いで

「真城淹…!!」

『あ、先生』

学校に急な休みを貰った
朝から真城淹の近くにおりたくて。

真城淹の母親は今は医者と話しとる

『…先生ちょっと来て』

動かせる手で、手招きをした
俺は黙って近づく。
何をするんかな、そう思いながら

俺の首に手を回して顔を近づけた

『先生、好きやったで…ほんまにありがとう』

俺の胸に顔を埋め小さく呟いた

「…は…お前なんなん、そんな結果分かりきってるみたいな言い方…」

『…俺の病気手術しても成功する確率ばり低いねん』

「…それでも希望はあるやろ」

『無いねん、でもこれで成功したらわろてくれ』

最後の力を振り絞ったようにニッと笑ってそのまま俺から離れた
そして丁度医者と母親が。

「あぁ、躑躅森先生…学校は…?」

「…俺も、心配で。…自分の生徒で慕ってくれてましたから」

なんてことを返す。声は震えてたやろうな

そのまま手術室に運ばれていく真城淹。
俺もついて行き、母親は手術室の前の椅子に。
そこから少し離れた椅子に俺が。

真城淹の言った通り成功する確率は低く、そして時間もかかるらしい


…成功したらええな



_______



___



あれから何時間経ったか

ようやく先生が手術室から出てきた。

俺はあまり近くに行かず。

母親に話す声が俺にも聞こえるくらいの距離に

「…Aくんの手術なんですが」

「どうなんですか先生…助かりますかっ…!?」

「…成功はしました、が…心拍数も低いです、意識が戻るかどうかも分かりません」

先生がそう発した。
それに真城淹の母親は泣き崩れ、俺は立ち尽くしたまま。

病室に戻された。母親は椅子に座って。
俺は一旦外に出た

メンタルがやられる
今すぐにでも起きそうな顔をしときながら意識が戻るか分からへんって

その日の夜。

病室で目を覚まさへんかって見守っとった

ずっとずっと

けど、そんな思いも虚しく病室には無機質な長い機械音が響き渡った。

「A…!!A!!!」

真城淹の母親はすぐにナースコールを押す





「…もっと早くAって呼んどったらよかったな」




綺麗な顔を撫でたと同時に、目からは涙が溢れてきた。

守ってやれへんでごめんな

#38. 簓 side→←#/36.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (249 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
306人がお気に入り
設定タグ:躑躅森盧笙 , ヒプマイ , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

かーねー しょん - 初めて占ツクで泣きました。もう本当に何かありがとうございます… (2021年5月2日 19時) (レス) id: 8ffd0aa4cc (このIDを非表示/違反報告)
かふかすかる(プロフ) - 夜中に声上げて泣きました (2020年12月29日 1時) (レス) id: 2497b8742f (このIDを非表示/違反報告)
おすし丸 - 号泣しました…蘆笙先生の可愛さもあって 夜に見たから涙腺崩壊の範囲超えました… (2019年12月13日 0時) (レス) id: ab18d95dd8 (このIDを非表示/違反報告)
もやし。(プロフ) - めっちゃ泣きながら読みました…ほんま最高の作品です、ありがとうございます!! (2019年11月15日 10時) (レス) id: bffdffa798 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬@YouTuber(プロフ) - 号泣しました… (2019年11月13日 23時) (レス) id: e0ebe76c41 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:何某 | 作成日時:2019年11月3日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。