第十九夜 ページ20
息の漏れる音がした。
土方がどうしたものかと息をついたのだ。
土「お前なぁ…俺等がそんなに人を殺して回りたいとでも思ってんのか?」
貴「ふふっまさか。これから進んで行かれんしょう。その邪魔になると、殺される。それだけでござりんす。」
微笑みを絶やさず対峙する菖蒲に土方は、呆れた様に笑った。
土「お前には敵わねぇな。ま、殺すつもりは毛頭ねぇよ。またこうして会えたんだからな。」
土方は真剣な眼差しに戻り、厳しい声音で告げた。
土「悪いが、今回の事は意地でも黙ってて貰わなきゃなんねぇ。いいか。」
貴「構いんせん。訳ありでありんしょう?それに対して野暮な事はいたしんせん。」
決して微笑みを消さず、それでいて強さを持った瞳で土方を見つめ返した。
その瞳を見て、土方は小さく頷いた。
土「と、堅い話はここまでだ。折角また会えたんだ。」
貴「ふふふっ今、お酒を持ってこさせんす。八郎さん、飲まれます?」
伊「えぇ、少しですがお願いします。」
先程までの張った空気は消え去り、柔らかで穏やかな時間へと変わっていった。
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牡丹一華(プロフ) - ありがとうございます!中々進みませんが、頑張って作って行きたいと思っているので、よろしくお願いします! (2018年5月30日 19時) (レス) id: 3334f9c658 (このIDを非表示/違反報告)
結葉 - すごい楽しいです!続き、頑張ってください! (2018年5月19日 22時) (レス) id: e0601b0ff2 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹一華(プロフ) - コメントありがとうございます!出来るだけ早く、作りたいと思っているのでこれからもよろしくお願いします! (2018年5月7日 0時) (レス) id: 3334f9c658 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆 - わー―!!続きが気になります!応援してます。頑張ってください! (2018年5月6日 23時) (レス) id: 8bff64fcc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:牡丹一華 | 作成日時:2018年4月30日 1時