第一夜 ページ2
夜中でさえ、いや夜中だからこそ賑やかなここ花街。
籠の中から、美しい女達が艶やかに男を誘う。
鮮やかな着物を着て、麗らかな香りを纏わせ今か今かと手を伸ばす。
華々しい笑顔で。
その笑顔の裏には沢山の涙がある事も知らず、
男達は女達の笑顔に金を使う。
そんな花街の一番の店の奥、沢山の豪華な物達に囲まれ彼女はいた。
貴「...」
人形の様に白い肌、それを彩る長い睫毛と鮮やかな紅。
何も言わず、ゆったりと煙を吸いながら佇んでいた。
独特な香りが部屋を包み込む。それさえも彼女は自分の物にしていた。
ふと女の声がこだまする。
「姐さん、時間になりんした。」
その声に彼女はゆったりと答えた。
貴「あい、今行きんすよ。」
ここは花街の中でも日ノ本一の店。
その店の頂点である彼女は言うなれば日ノ本一の女だ。
立ち上がった彼女はまさに、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花だ。
お引きずりを美しく保ちながら、彼女は何時もの舞台ヘ向かった。
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牡丹一華(プロフ) - ありがとうございます!中々進みませんが、頑張って作って行きたいと思っているので、よろしくお願いします! (2018年5月30日 19時) (レス) id: 3334f9c658 (このIDを非表示/違反報告)
結葉 - すごい楽しいです!続き、頑張ってください! (2018年5月19日 22時) (レス) id: e0601b0ff2 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹一華(プロフ) - コメントありがとうございます!出来るだけ早く、作りたいと思っているのでこれからもよろしくお願いします! (2018年5月7日 0時) (レス) id: 3334f9c658 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆 - わー―!!続きが気になります!応援してます。頑張ってください! (2018年5月6日 23時) (レス) id: 8bff64fcc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:牡丹一華 | 作成日時:2018年4月30日 1時