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「なっ…何じゃと!?」
次郎吉おじさんも気がついた様子。
機体は徐々に速度を落としてはいるが、
一向に止まる気配はない。
『止まれ止まれ…!』
…私、あの日と全く一緒の事を呟いてるな。
とか言ってる場合じゃない、ぶつかる寸前だ。
もう見ていられなくなり、ギュッと目を閉じる。
__ゴゴゴゴ…
低い音が響き渡った後、機体の揺れが収まった。
『…止まった……?』
目を開けて外を確認すると、飛行機が止まってる…。
「早く!!飛行機から降りてください!!」
『…!』
自分の分と快斗の分の数少ない荷物を手に取り、
素早く飛行機から脱出。
外には黒い煙が立ち上っている。
『ゲホッ…あ、あっぶな…!』
それを見た瞬間、思わずそう呟いてしまった。
煙で噎せてしまったけど。
「A!!無事!?怪我はない!?」
『…!園子!私は大丈夫!園子は?』
「私も大丈夫よ!!」
良かった…。
大丈夫って言ったのに、何故か園子には体を隅々まで確認されたけど…。
「そういや工藤くんは!?」
『…!』
まずい、誤魔化そうにも何も思い浮かばない。
「蘭に連絡しなきゃ…!」
『!うん…!』
携帯を素早く操作して耳に当てる園子。
私も傍によって耳を立てた。
「あ、蘭!?」
《大丈夫!?今どこにいるの!?》
「落ち着いて、蘭
私とAは大丈夫だから…!」
《よかった…》
心底ホッとしたような蘭の声。
「それよりそっちに工藤くんから連絡いってる!?」
《え?新一から!?まだだけど…》
「そう…」
《新一がどうかしたの!?一緒じゃないの!?》
「それが…工藤くんが見当たらないの…」
《…ッ!?》
まずいな…新一に化けてたのが快斗だから…
ハッとした私は新一本人に電話をかけるもなかなか繋がらない。
彼本人から蘭に連絡が行けば…なんて考えたんだけど、無理かな…。
『…快斗は…、』
辺りを見回すも彼の姿は見つからない。
…が、その時。
『……あ、』
……居た。上空に。
ちゃんとひまわりを持ってる…守ってくれたんだ
『…』
遠くにいる宮台なつみにゆっくりと目を向ける。
…まさか爆弾を仕掛けてたなんて。
『ごめん、私ちょっと…!』
「あ、Aどこ行っ…!
…ありゃりゃ、行っちゃった。」
快斗の元へ。
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缶コーヒー(プロフ) - 美也さん» コメントありがとうございます!!!!ただいまです(´;ω;`)更新頑張りますねっっっ!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (7月13日 7時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
美也(プロフ) - この作品好きでずっと待ってました!続き書いてくれてありがとうございます!そしておかえりなさい!!これからも応援し続けます! (7月13日 0時) (レス) id: 02b6e16ec6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 皆様、コメントありがとうございます。長らくお待たせし申し訳ありませんでした。これより更新スタート致します( *´꒳`* ) (7月11日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
碧時雨(プロフ) - キッドに再熱してこちらの作品に巡り合いました。どの作品もとても素敵で一気見してしまい、二人がいつ思いを伝えるのかワクワクしてます。 更新が止まってるようなのですが、いつか更新される日を楽しみにしてます! (2023年5月3日 21時) (レス) @page35 id: d6806218c2 (このIDを非表示/違反報告)
翔奈(プロフ) - こちらの作品が好きすぎて、もう何周もしてしまいました‼️もう更新される予定はないでょうか?🥲続きをとても楽しみにしています…!! (2022年10月30日 21時) (レス) @page35 id: 43e26a5008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月26日 21時