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「シンガポールって言っても、お前は遊んでればいい」
『…え?私の出番ないの?』
私の隣に座ってきた快斗はそのまま後ろ手をつき、
驚いている私の顔を覗き込んできた。
「出番ほしーのか?」
『いや…今回の事もあるし…
でも最近クイーンの出番が少ないからなぁ…』
「今回色々活躍したじゃねぇか」
すると快斗は「よっ」と言って立ち上がり
早速私の手を引いて
「んじゃいくか!」
…と、その足取りは玄関へと向かっていく。
ただ少し気になったのが
快斗の笑顔に垣間見える暗い影……
『…』
私はそれを見逃さなかった。
あれは何かを隠してるときの表情だ…
『…ねぇ、快斗』
「ん?」
『なんでそんな顔してるの?』
「え…」
玄関の前でピタリと止まった足
こちらに振り向く際も彼は笑っていて。
「そんな顔ってどんな顔だよ?」
『何かあったんでしょ』
「・・・、」
問い詰めると、快斗はそっと私の手を離した。
そしてその瞳は沈んでいく。
「…
じいちゃんから連絡があって、
俺もさっき確認したばかりなんだが…」
『…』
あの快斗が、大胆不敵な彼が、
珍しくこんな顔をしてるのが違和感しかない。
「…悪ぃな。実は今回の件、
お前を誘うか迷ってたんだ」
『…どういうこと?』
「今回の件……俺とお前、2人が…」
__“殺人容疑の疑いをかけられてる”
『え』
「…、」
殺人、容疑??
『ちょ、そ、それ本当にどういうこと…!?
挙がってるのは本名?』
「いや、怪盗の名だ
怪盗キッド、そしてクイーン…
この2人は世間一般にコンビを組んでると思われてる
今回その2人が結託して殺人を犯した…ってな」
『共犯ってこと…?』
「あぁ」
なるほど…
特に私なんて、キッドとは大違いの
“野蛮な性格”で通ってるから…
つまり、相手は私たちに喧嘩を売ってるってわけね?
「その顔だと、やり合う気満々みてぇだな」
『もちろん……やられたらやり返す』
「それが俺たちの流儀だからな」
ニシシッ、と目を合わせていつもの様に笑い合う
うん、やっぱり快斗はこうでないと。
「A、」
『ん?』
「ありがとな」
『…!
こちらこそ』
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続編行きます▷▶
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缶コーヒー(プロフ) - 美也さん» コメントありがとうございます!!!!ただいまです(´;ω;`)更新頑張りますねっっっ!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (7月13日 7時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
美也(プロフ) - この作品好きでずっと待ってました!続き書いてくれてありがとうございます!そしておかえりなさい!!これからも応援し続けます! (7月13日 0時) (レス) id: 02b6e16ec6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 皆様、コメントありがとうございます。長らくお待たせし申し訳ありませんでした。これより更新スタート致します( *´꒳`* ) (7月11日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
碧時雨(プロフ) - キッドに再熱してこちらの作品に巡り合いました。どの作品もとても素敵で一気見してしまい、二人がいつ思いを伝えるのかワクワクしてます。 更新が止まってるようなのですが、いつか更新される日を楽しみにしてます! (2023年5月3日 21時) (レス) @page35 id: d6806218c2 (このIDを非表示/違反報告)
翔奈(プロフ) - こちらの作品が好きすぎて、もう何周もしてしまいました‼️もう更新される予定はないでょうか?🥲続きをとても楽しみにしています…!! (2022年10月30日 21時) (レス) @page35 id: 43e26a5008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月26日 21時