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『ひぃ…!』
彼の足が速すぎて私がおばあちゃんになってしまったみたいな感覚に陥ってしまう。
「待てキッド!!」
『!新一…!』
私のすぐ後ろには新一、続いてチャーリー警部とキッドの後を追う姿があった。
新一も速い…体は小学生のくせに。
え、怖…
そして次に階段ダッシュ。
きっとキッドはこのまま屋上へと向かうのだろう。
しばらく走り続け、やっと辿り着いた屋上。
『…あ、あんな所に…』
キッドを発見したはいいものの、いつの間にか屋上の最上部に彼は立っていて、いつもの不敵な笑みを浮かべながらこちらを見下ろしている。
…そんな彼にポーッと見惚れていたとき。
パチンッと指を鳴らしたキッド。
その瞬間、無数の煙があちこちに立ち上った。
…あれは“本体”を誤魔化す為…だろうか。
キッド本人の姿もやがて見えなくなる。
「まずい…!逃げられる!!」
『…!』
新一がいつの間にか私の後ろに居た。
そしてその隣にはチャーリー警部。
チャーリー警部は最上部にいるキッドを見るなり悔しそうな表情を浮かべ、
「銃さえあれば…!」
…と呟いた。
『…、』
そういや、アメリカでも問答無用って感じでキッドに向かって発砲してたな…
結局私がフォローしなくても快斗は全て自分でやってくれた。
今回の仕事も私の出る幕は無さそうだ。
「あれか!?…
…っ…やられた…」
『…キッド居た?』
「あぁ…逃げられた」
新一が博士特製の例のメガネを使ってキッドの姿をとらえた様子。
「予告通り、夜に盗みやがった…」
『……』
…快斗は盗んだ “ひまわり” を返しに、
再び姿を現すだろう。
その時は要注意だ。
チャーリー警部の先程のあの悔しそうな顔……
もしかしたら拳銃を用意するかもしれない。
…いや、日本では犯罪者扱いになるし、
わざわざそんな事……
だけど念には念を、だ。
快斗には伝えておくべき。
・
・
それから私たちは先程の会議室へと戻り、
再び話し合いを行っていた。
話すのは館長の原田さん。
「これが、
キッドが私の胸ポケットに残していったカードです」
そう言って差し出したのは1枚のキッドカード。
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缶コーヒー(プロフ) - 美也さん» コメントありがとうございます!!!!ただいまです(´;ω;`)更新頑張りますねっっっ!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (7月13日 7時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
美也(プロフ) - この作品好きでずっと待ってました!続き書いてくれてありがとうございます!そしておかえりなさい!!これからも応援し続けます! (7月13日 0時) (レス) id: 02b6e16ec6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 皆様、コメントありがとうございます。長らくお待たせし申し訳ありませんでした。これより更新スタート致します( *´꒳`* ) (7月11日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
碧時雨(プロフ) - キッドに再熱してこちらの作品に巡り合いました。どの作品もとても素敵で一気見してしまい、二人がいつ思いを伝えるのかワクワクしてます。 更新が止まってるようなのですが、いつか更新される日を楽しみにしてます! (2023年5月3日 21時) (レス) @page35 id: d6806218c2 (このIDを非表示/違反報告)
翔奈(プロフ) - こちらの作品が好きすぎて、もう何周もしてしまいました‼️もう更新される予定はないでょうか?🥲続きをとても楽しみにしています…!! (2022年10月30日 21時) (レス) @page35 id: 43e26a5008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月26日 21時