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「まさかキッドが犯行時刻を偽るとはのう…」
「あぁ…今までのキッドからは考えられねーな…」
私の隣で会話をする次郎吉おじさんと中森警部。
そんな彼らに、“キッドじゃない” って伝えたいけど伝えられない…
そんな悔しさと真実を内に秘めながらも、
私は鑑定を続けるなつみさんをじっと見つめた。
「いや、違う…何かがおかしい…」
『…、』
小声で呟いた新一。…無意識かな??()
どうやら新一も違和感を覚え始めた様子。
いいぞ、その調子だ新一。(何様)
部屋の隅では快斗がこちらの様子をじっと観察している。少し笑みも浮かべて。
「ヤツは所詮泥棒…盗む為なら何だってするだろう
例えそれが殺人だったとしてもな」
『……、』
私の事を見つめながらそう言ったチャーリー警部。
…私に向かって言ってんの?それ
『まだそんな事言ってるんですか?』
「お前もそろそろ目を覚ましたらどうだ?
殺人鬼の肩を持って何の得がある?」
出ました、“殺人鬼”!((
まるで私とチャーリー警部の間に稲妻が走っているかのように睨み合う私たち。
…そんな時、ひまわりの鑑定をしていたなつみさんから「ふぅ…」…なんていうため息が聞こえてきた。
それにハッと我に返った私。
「いかがでしょうか?」
「偽物であれば非常に精巧に作られています
ここでは正確な鑑定は難しいですね…」
「そ、そうですか…」
なつみさんの言葉を聴きながら快斗に目を移すと、彼は苦笑いを浮かべて私とチャーリー警部を交互に見遣っていた。
…もしかして今のチャーリー警部とのやり取り聞かれてた…?
って事はチャーリー警部の心無い言葉も聞かれた?
『……、』
あーあ…と肩を落として少し俯くと、
快斗が私に何か口パクしてきた。
…き、に、す、ん、な
『…いやいや、気にすんなって…』
気にするわ。そりゃ。
誰だって自分の心から尊敬する人物、そして何より大事な人の悪口を言われたら怒るに決まってる。
すると隣からクイクイ、と袖を引かれた。
「Aはどう思う?」
…新一だ。
『どうって…分からない。
彼は犯行時刻を守らないとか、殺人とか、そんな事は絶対にしない。……と、私は思います』
「なんで突然敬語使うんだよ…」
私がそう断言したら怪しいでしょーが。
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缶コーヒー(プロフ) - 美也さん» コメントありがとうございます!!!!ただいまです(´;ω;`)更新頑張りますねっっっ!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (7月13日 7時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
美也(プロフ) - この作品好きでずっと待ってました!続き書いてくれてありがとうございます!そしておかえりなさい!!これからも応援し続けます! (7月13日 0時) (レス) id: 02b6e16ec6 (このIDを非表示/違反報告)
缶コーヒー(プロフ) - 皆様、コメントありがとうございます。長らくお待たせし申し訳ありませんでした。これより更新スタート致します( *´꒳`* ) (7月11日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
碧時雨(プロフ) - キッドに再熱してこちらの作品に巡り合いました。どの作品もとても素敵で一気見してしまい、二人がいつ思いを伝えるのかワクワクしてます。 更新が止まってるようなのですが、いつか更新される日を楽しみにしてます! (2023年5月3日 21時) (レス) @page35 id: d6806218c2 (このIDを非表示/違反報告)
翔奈(プロフ) - こちらの作品が好きすぎて、もう何周もしてしまいました‼️もう更新される予定はないでょうか?🥲続きをとても楽しみにしています…!! (2022年10月30日 21時) (レス) @page35 id: 43e26a5008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:缶コーヒー | 作成日時:2020年7月26日 21時