私の目は赤い＿２【カゲプロ】

再び 56 ページ17

シンタローside
放課後＿＿

おかしい…どう考えてもおかしい

今俺は悩んでいた

俺の悩みの種のカナとアヤノ

いやカナはいつも通りだ

だけど…

俺は隣の席のアヤノをちらっと見る


ア「あわわわわわわわわわわっ」


可笑しい

いつも可笑しいが今日はいつもに増して可笑しい

朝教室に入ってきた時もカナに引きずられていたしずっと独り言を言っているし

そして…

俺はちらっと斜め前の席のカナをみる

カナは何かを隠している

朝アヤノが言おうとしたことを遮った

しかもあのカナの口から男の名前が出てきたのだ。しかもカッコイイと噂の


シ「気になるだろ…」


何だか朝から落ち着かない自分がいる

カナの口から男の名前が出た時からだ

これは嫉妬なのだろうか


ア「シシシシンタロォォォォオ！！！」


そんな事を考えてると後ろから物凄い勢いで背中に突進してきたアヤノ


シ「ｸﾞｯ!何すんだよ！アヤノ！」


ア「そそそれより！！

もう我慢出来ないよぉぉ！！」


今日は本当におかしいと思ったがついにアヤノが壊れてしまったようだ

さっきからアヤノが慌てすぎていて話が進まない


シ「おいアヤノ一旦落ち着けよ…」


ため息をつきながらそう言うといきなりアヤノに胸ぐらを掴んで激しくゆらされた

な、何なんだよ！？

俺がなにかしたかよ！？


ア「たた大変なの！！カナ！手紙が！

2年の！！ああ空き教室にぃぃぃ！！」


シ「いや分かんねぇよ！！」


何が言いたいんだこいつは！


ア「だ、だから！カナがラブレターを貰ったんだよぉぉ！2年の葉口くんからぁぁぁ！！」


なんだよ…

アヤノがこんなに慌ててるからなんだと思ったらカナがラブレターを貰っただけか…

ん？

カナが…ラ、ラブレターだと？

はあぁぁぁっ！？


ア「今よ、4階の空き教室に呼ばれてぇぇ！！」


シ「お、おい待てよあいつがラブレター？」


ア「そうなんだよ！どうしよう！？」


いやでも俺に葉口の事聞いてきたって事は会ったこと無かったって事だろ？

だったら大丈夫なんじゃねぇのか？


シ「カナはなんて言ってたんだよ」


ア「断るって言ってたけど…」


アヤノの言葉を聞いて俺はホッとした


シ「ほらなら大丈夫じゃねぇか」


俺が呆れたようにそう言う


ア「で、でもぉ…」


シ「はぁ…じゃあ俺少し用事があるから」


そう言ってアヤノと別れた

別にカナも断るって言ってたんだから平気だ

気にする事は無い

…そう思ってるのに俺の足は４階に向かっていた

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