【黒子のバスケ】宮地家のお姫様2

82話 ページ39

私の説教タイムは日向先輩と伊月先輩の「まー無事だったんだし良かったじゃないか」という有り難い一声で終了した

ほっと胸を撫で下ろしていると、背後からテツヤ君に呼び止められた

「Aさんは相変わらずですね。少しは心配したボクの身にもなって下さい」

『テツヤ君、本当にごめんね』

申し訳なさすぎて涙が出てくる
なんとか堪えていると頭に重みが加わった

「すみません。傷付けるつもりでは無かったのですが…無事で良かったです。」

テツヤ君は私の頭を慰めるように撫でながら彼特有の穏やかな物言いで言葉を続ける

「次に合宿で同じように眠れない時はボクを頼って下さいね」

『…え？』

ニッコリ綺麗に微笑む彼はそのまま大我君達の所へ戻ってしまった
聞き間違いじゃ…ないよね？



今日も朝から砂浜で練習した後秀徳との合同練習だ
リコ先輩と軽くスケジュール確認をしていると
「すまない…」後方より声がかかった。
声の主は大坪さんで、何故か真ちゃんを連れている
…何と無く嫌な予感が。って！リコ先輩！何の用事が聞かないで！！！

「今日のおは朝の蟹座の順位が最下位なのだよ…」

いつもよりテンションが低い真ちゃんがポツリと呟いた
おは朝狂め！！←和君談

「それでな、今日の緑間のラッキーアイテム？が女友達なんだそうだ。」

おは朝鬼畜なり！いやあの占いは昔から鬼畜なラッキーアイテムばっかりだった…実際忠実に守ってるのを見たのは真ちゃんが初めてだ…

「今ここにいる女子は宮地さん妹か誠凛のカントクのみ…消去法で言って宮地さん妹しか居ないのだよ」

いつも通りの真ちゃんのツンデレ発言に、大坪さんは「それが人に物を頼む態度か！」と言い真ちゃんの頭を思いっきり叩いていた。叩かれた反動でズレたメガネを直す真ちゃんは顔を顰めた後「(今日1日)俺の傍に居て欲しい」とこれまたトンデモ発言をする。ちょっと勘違いしそうなセリフに私もリコ先輩も顔が真っ赤だ。
当の本人は自覚ないみたいだけど

要は今日1日真ちゃんのラッキーアイテムとして彼の傍に居ないといけないわけか…でもこれじゃあ仕事できない…ただでさえ迷惑かけてるのに

そこへ、またいつの間にか隣にいたテツヤ君が「緑間君がおは朝の順位が悪い時にラッキーアイテムを持っていないと命に関わります」とトンデモ発言をした

「『え…マジ？』」

どんな不幸体質だよ⁉

…
…

この発言でこうして私は今日1日真ちゃんのラッキーアイテムになる事となった

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