立ってるの ページ11
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それと同時に
床からのびたピンと張った毛糸が私の眼鏡を絡みとった
落ちかけた眼鏡を見事に燐音がキャッチしてくれたものの、重たい前髪の隙間から彼の瞳とばっちり目があった
「…これ伊達？
つか、事務員ちゃんどっかで見たことある顔…」
彼の指が私の髪を掬い上げる
半分程目にかかった前髪が露わになった時、彼が持つ私の携帯が震えた
「ッッビビったー！悪ィ悪ィ、これ事務員ちゃんの携帯だったな、あ、焦るわー！」
顔を赤くして冷や汗をかくというテンパり具合の彼にすみませんと言いながら携帯を受け取った
＜ちょっと〜？今どこにいんの？A！＞
「あ、泉くん、ごめんね
今雑務中なので戻りません」
＜本心混ざってるから、それ
もうみんな戻ったから、こっちにきて＞
「ふふ、うん、今行くから待ってて」
雑務も瀬名泉最優先でのお達しはあるので、頼まれた物品を渡してから少しずつ残りの片付けはしよう
泉の返事を聞いて通話を終え、ギョッとした顔の燐音を見上げた
「天城さん、この御恩は一生忘れません！
では私は仕事に戻りまっ…」
す、と言いかけガシッと掴まれた自身の手に、今度は私がギョッとした
「御恩つったよな？
じゃあ今度飯奢っ…服…買うの付き合って」
「それは…前者が目的ですか」
「…両方！
つか眼鏡忘れてんぞ」
「あっありがとうございます」
持っている箱を抱え直して受け取ろうとしたが、燐音の手がそれを止めて、私の髪をサラリと指に絡めた
「…あの、眼鏡…」
「やべー…」
「何がですか」
やべーやべーと呟きながら私に眼鏡をかけた燐音は、ある種の恐怖を感じる程で、一歩後ずさった
「事務員ちゃん、やべぇ」
「こ、こここ怖いんですけど…！
天城さん？ももももしかして悪霊にでも取り憑かれてます？」
「さっき頭ぶつけたからかなー？」
また一歩下がれど、後ろは棚で
意地悪な笑みを浮かべた燐音は頭を抑えながら私を見下ろした
「そ、その件は本当に申し訳ないです…！」
思い返しては罪悪感で彼から顔を逸らすと、笑い声が聞こえて再び彼を見上げた
「冗談、箱軽かったし
意地悪してごめんな
Aちゃん」
「すみません事務員呼びでお願いします」
先程の泉との電話を聞かれて名前を把握されたのはわかったが、ピシリと線引きをしたくて眼鏡をクイッと上げて背を向けた
遅いって、泉くんに怒られそうだし
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みんじろう(プロフ) - 遥斗さん» 遥斗さん！ご指摘ありがとうございました！全く気づいてませんでした💦すぐ訂正させていただきました！感想もとても嬉しいです(^^) (2022年10月13日 3時) (
レス) id: acc7c19a08 (このIDを非表示/違反報告)
遥斗(プロフ) - 面白かったですが、変換二つとも機能してないですよ〜！ (2022年10月13日 1時) (レス) id: 2872b3e107 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みんじろう | 作成日時：2022年5月30日 1時
