第120Q ページ5
ルーズボールはナッシュの手に渡る。
マークは変わらず赤司だったが、今までと少し違う。
半歩下がった、抜かせないことを最優先にしたDFだった。
そしてシルバーと敦のいる場所のDFだけが妙に薄い。
コートの選手たちは何を考えているのだろうか。
どうしてもシルバーと敦の一対一に持ち込みたいらしい。
最も勝算が低い攻め方だと思うが...
何度やっても変わらない。
敦はシルバーに抜かれてはゴールを決められ、シュートは弾かれてを繰り返していた。
点差はどんどん離される。
VORPAL SWORDS、75点。
Jabberwock、87点。
「...っ！」
一瞬見えた敦の表情。
意気消沈か、もしくは思い通りにならずに焦っているかと思っていたが、どちらでもない。
敦は笑っていた。
「今の表情は...見たことあります。
今まで何度も見てきた...強敵に挑むことを心から楽しむ、火神君そっくりです」
テツヤがそう言った直後、それは起こった。
ボールを持ったシルバーが一歩も動けない。
敦がシルバーを全力で押し返していたのだ。
しかし...
「速い！！」
シルバーは抜くことをやめ、バックステップ。
そこからフェイダウェイでシュート。
ドガッ！！
「ブロックー！！」
「紫原、シルバーを止めたぁー！！」
ついに止めてみせた。
観客席も大いに沸いた。
VORPAL SWORDSの反撃が始まる。
弾いたボールは再び敦の元へ渡り、力一杯跳び上がった。
『なめるな、サルがぁ！！』
しかしシルバーも負けてない。
持ち前の瞬発力で一瞬で追いついた。
同じ高さまで跳び上がったシルバーに、敦は咆哮する。
そして...
ガツンッッ！！
「たたきこんだー！！
どうなってんだ一体...！？」
「紫原がやべぇー！！」
あるだけの力すべてをぶつけるかのように、敦はシルバーの上からボールを叩き込んだ。
ここに来てまさかここまでの力が出せるなんて...
「............オレ...思うんスけど、紫原っちが昔こんなこと言ってて」
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かんざし(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。続編楽しみにしています。 (2022年8月30日 0時) (
レス) id: 52ad1983de (このIDを非表示/違反報告)
ダーカー - 本当にありがとうございました✨この作品に出会えて幸せです！！続編楽しみ‼️‼️‼️ (2021年11月6日 0時) (レス) @page32 id: 80264e36de (このIDを非表示/違反報告)
あげは - やば…おんなじ鳳蝶なんだがw (2020年8月21日 9時) (レス) id: 55916dfabc (このIDを非表示/違反報告)
鱗五雨(プロフ) - 思わず時間を忘れて読み込んじゃいました！（笑）続編まってます！！ (2019年9月21日 18時) (レス) id: af73f39adb (このIDを非表示/違反報告)
月影 - 感動するいい作品でした！主人公ちゃんに感情移入してしまい、号泣しました。昔の彼のようにとナッシュを思い闘う主人公を見て私もこんな風になりたいなと思いました！これからも頑張ってください！ (2019年1月20日 3時) (レス) id: 9446a19fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Madras | 作成日時：2018年2月3日 16時
