初恋波浪警報【笠松幸男】

Unrequited love..08 ページ8

「……い…………おい……

………おい、起きろ川崎！！」





.




「……ん…」




誰かの声に起きると、目の前には数学の先生が立っていて、その声が数学の竹内先生だったことに気づく。



そして、まわりを見渡すと、クラスの人達の視線が私に集まっていた。





「…あれ、寝てました？」


「そりゃもう、ぐっすりとな」



あちゃー…今日は朝も寝坊しちゃったのに、授業中も寝たのか……しかも数学て。




「放課後、職員室な？

他のクラスにも寝てたやついたから、そいつと一緒に先生の雑用やれよ」


「えーっ、」


「寝てたんだから当たり前だよな？」


「はい……」




…これだから、数学は寝ちゃだめなんだよなぁ。



他のクラスの寝たひとって誰だろう。私みたいに数学で寝る馬鹿がもう1人いるんだな。





.





「………！」




なんとなく視線を感じて顔をあげると、笠松と目が合った。



今日はよく合うなぁと思ってにこっと微笑んでみると、笠松は目を泳がせた。




…なんか可愛いかもとか思ってしまった……。

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