初恋波浪警報【笠松幸男】

Unrequited love..15 ページ15

森山が来たことで、女の子たちは悔しそうにさっていった。





「森山ありがと」



あのままいってたら、100%私は怪我をしただろうし、女の子も停学とかになったかもしれない。


そうしたら私も気分良くないし。





.




「お礼なら笠松に言えよ」


「え？笠松？」


「ああ、最初に見つけたの笠松だから」




どうやら、次の教科が体育で、体育館へ来たときに私たちの口論が聞こえたけど女子ばかりだから出るに出られなかったらしい。




「そうなんだ」





.





とりあえず体育館裏から出ると、そこにはうちのクラスと隣のクラスの男子が集合していた。



そっか、体育は2クラス合同なんだ。
そういえば森山も隣のクラスだったし。





「あ、笠松！」



その中から笠松を見つけて呼びかけると、他の男子と話していた笠松は振り向いた。





「ありがとね、助かったよ」


「…怪我ないだろ？」


「うん、おかげさまで」


「なら、よかった」




目線はあわせてくれないけど、ほんとに安心してくれてるみたいで嬉しい。



「じゃあばいばい！」




微笑んでいうと笠松はおう、とだけ言った。
顔が赤いのは私だけの秘密にしておこう。

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