第164話ですよー ページ14
＊
太陽は完全に沈んで、星がキレイだった。
...私はこのことを、総悟と一緒に咄嗟に隠れた木の影で聞いてしまった
ミツバ『みんな、江戸で一旗あげるって本当？』
土方『...誰から聞いた』
ミツバ『そーちゃんが...昨日意気揚々と』
土方『あのバカ』
ミツバ『...私も...連れて行って。
私は...そーちゃんの親代わりだもの。あの子には私がいないと...Aちゃんも、いるもの...
それに...私...みんなの...
十四郎さんの側にいたい』
ミツバ姉が、トシ兄を好きなのは知っていた。
とっても、可愛い女の子だったから。
トシ兄が、ミツバ姉を好きなのも知っていた。
なんだかんだで、一番気にかけていたから。
だから、大好きなミツバ姉と、大好きなトシ兄が一緒になることが、素直に嬉しかった。
でも、そんな浮ついた心は、叩き落とされた。
...自分のことでもないのに、とっても、傷付いた。
土方『しらねーよ。しったこっちゃねーんだよ、お前のことなんざ』
冷たく、それだけ言って、トシ兄はいなくなってしまった。
総悟に腕を引っ張られて辿り着いたのは、夏によく遊ぶ川のほとり。
総悟は、小さいころから可愛かった顔を歪めて、『気に食わねェ』と言った
ボロボロと怒りが出てくる総悟に反して、私はただただ悲しかった。
何がって言われてもよくわかんないんだけどね。
土方さんのこの時の思いに察しがついたのは、江戸に出てから。
本人の口から事実を聞いたのは、ついさっき。
...つい、さっき。
＊
すっと、水中から浮かび上がるように 意識が覚醒する。
真っ白な天井が一番に目に入った。
ミツバ姉...
あ「ミツバ姉！！」
焦って出た声はくぐもっていて、酸素マスクをつけられていたことに気付く。
周りを見てみると、医者と看護師だけ。
「起きました！」
「よかったぁ...」
「回復力がはやくて驚きました」
違う違う違う違う！！そんなこといらないの！！ミツバ姉は！？
酸素マスクを乱暴に外して、腕に刺さっていた点滴も抜く。
「ああ！！ちょっと何してるんですか！？」
「あああ歩かないで下さい！！まだ全然万全じゃな...！！」
ベットから飛び降りるけど、あまりの激痛に床に倒れ込む。
「ちょっと神田さん！！」
慌てて肩を抑えてきた看護師も振り払って、手も使って立ち上がり、ベタベタと裸足のまま、自分でも惨めだと確信するような走り方で、病室を飛び出した。
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練紅龍(プロフ) - めぐぽん(*´･∀･)さん» こんにちは。幼馴染たちと新参者たち(敵)どいつもこいつも腐れ縁やら因縁やらでつながれてます。ちゃんとそこまで書けるよう頑張ります……！ (6月7日 17時) (
レス) @page17 id: 0cf84c7016 (このIDを非表示/違反報告)
めぐぽん(*´･∀･)(プロフ) - こんばんは。んー、武州組は兄弟って感じだからオチは高杉さんかカムイなのかな？なんて、また次を楽しみに今日は終わります。 (6月7日 2時) (レス) id: baf8bee298 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 焦凍さん» ありがとうございます！励みになります...遅筆ですが頑張ります！ (2021年10月11日 8時) (レス) id: 817163acd5 (このIDを非表示/違反報告)
焦凍 - めちゃくちゃ面白かったです！続きも楽しみにしています！！ (2021年8月21日 2時) (レス) id: 427116d3c5 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - みくるさん» やーありがとうございますー！コメントが燃料補給です...w今から書きますd (2019年2月7日 20時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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