ﾀﾋにかけて、飛ばされた先でモブは今度はサンズさん達に振り回され翻弄される。<9>【 Undertale】

425:緑色の鳥は考える脳を放棄した。 ページ25

A side




私はそれからしばらく
キッチンの中でウロウロと時間を潰していた。

その間に分かった事と言えば、
グリルビーの仕事量の多さだった。

まぁあの規模のお店を１人で賄っているんだから
当然と言えば当然なんだけど、

先程から何度かキッチンにもスタスタと出入りしては、何かを作って持って行っている。

バーテンダーからキッチンスタッフ、
ホールスタッフに会計まで、
全て１人でやっている..


私なら、1グループだけでもあれこれ注文されたら
覚えられないのに。


あ...そう言えば

マスタードは一体どうしたんだろうか、


まだ店内にいるのか覗いてみたいけど、

イヌッスもイヌッサもまだいるだろうから
見つかったらまずいし..



ーーーカチャッーーー

『!?』ﾋﾞｸｯ


グリルビー「おっと...どうした？」


私がドアの側でウロウロとしていたものだから、
キッチンに入ってきたグリルビーと危うくぶつかる所だった。


『ごめんなさいグリルビーさん!
あの、マスタードさんは居るんですか？』



グリルビー「いや、それがアイツ、
さっき金をカウンターに置いて帰ったらしい。

全くどうするつもりなんだか」ため息



『...まさか置き去りにされていたとは
思いませんでした。すみません、
ご迷惑をおかけしてしまって』



グリルビー「Aが
悪い訳じゃないんだから謝る事はない。
後で時間取って俺から連絡するよ。」



『ありがとうございます。』



グリルビー「...にしても、
今日のイヌッス達はよく食うよ。
どうも思い出話に花が咲いているようだが、
話を聞いてる鳥は目がﾀﾋんでいたな、」



『え....それ、
もしかしてマスタードさんが
イヌッスさん達の気をそらすために、
わざと鳥さんに差し向けたんじゃ...』


グリルビー「成る程、可能性は高いな。
じゃなきゃ鳥がわざわざ徹夜してまで
イヌッサ達の惚気話を聞こうとするはずがない。」



『その手の話は
脳ﾀﾋにならないと耐えられません。
惚気話を居酒屋で聞かなければならない時は
とにかく酒を食らって右から左戦法ですね。』



グリルビー「Aが一瞬、
事務職の女上司のあるあるを語る
荒んだOLに見えたんだが...俺疲れてんのかな..」



『そ、それは相当お疲れですねグリルビーさん。
後でコーヒーを淹れて差し上げますよ。』ﾆｺｯ



危ない、緑色の鳥に同情して
つい過去の自分と重ねてしまった。




...ってかその惚気話、
今から夜明けまでってヤバくない？

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