ﾀﾋにかけて、飛ばされた先でモブは今度はサンズさん達に振り回され翻弄される。<9>【 Undertale】

424:羨ましい筋肉 ページ24

A side





私はグリルビーの手を恐る恐る握った。
だって、この人全身火だからね...


てっきり熱いのかと思っていたが、
グリルビーの手は人肌より暖かかい位で
熱い訳ではなかった。
良かった、
握った途端手が燃えたらどうしようかと思った..



『..グリルビーさんの手、熱くないんですね。』


グリルビー「ん？あぁ、
俺は火のモンスターだが体熱を操作出来るんだ。
あまり低くすると動きが鈍くなるが、
高すぎても店が燃えてしまうから、
いつもこの温度を保つようにしてるんだ。」



『成る程、確かに。
でも私、火にこんなに触れた事が無いから
凄く不思議な気分です。』



ふむ、体は全て炎で出来ているのかと思ったけど、
ちゃんと肉体があるみたいだ。

中は人型のようで、
握った時にちゃんと筋肉があるのが分かった。


...ってこんな事思ってたら変態かって
言われそうだけどね。



『...グリルビーさんってジム行ったりするんですか？』



グリルビー「...ジム？何故だ?」ｷｮﾄﾝ



『いや、随分と手がガッシリしてるので
鍛えてるのかなって..』ﾆｷﾞﾆｷﾞ


...正直言うと、
あまり手を握るなんて事自体無かったから、
もしかしたら
男性って皆こんなもんなのかも知れない

女性なんかは皆大体細いよね。

あぁ手が細い人が羨ましい!
前の体の時なんて指の付け根が太くて、
買おうかと悩んだ指輪が小さくて入らなかった時の
恥ずかしい思いをした記憶が甦るよ！


グリルビー「今は鍛えている訳じゃないが、
昔は筋力をつける為に色々やっていたからな、
その名残があるんだろう。

....あぁ....A

差し出しておいて何なんだが、
そろそろ手を返して貰えないか？」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ


『..ハッ!?ご、ごめんなさい！』パッ



しまった何て失礼な事してたんだろう!?
初対面の人の手をニギニギし続けるとか変態だよ!?


グリルビー「いや、別に謝る必要はない。
それならA、
少しここに隠れていろ。
俺は一旦店に戻らないとならないからな。」



グリルビーはそう言うとメガネをかけ直してから
膝の土埃を払い立ち上がった。


『グリルビーさん本当にありがとうございます、
助けて頂いたお礼は必ずしますので。』


グリルビー「ハハッ、別に礼なんていらない。
まぁ強いて言うなら、
せっかく俺が共犯者になってまで助けたんだから、
簡単にﾀﾋなないでくれよ?」ｽｯ



『...はい！』



グリルビーはそれだけ言うと、
店の方へと戻って行った。

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