侍2 ページ3
ドゴッ ドゴッ
「自然破壊はいけません。稽古も喧嘩ももう少し開けたところでやりましょう」
銀時と高杉の下半身が埋まるほどのゲンコツ。
「といっても、こんな都会にお二人が暴れられるような場所はありませんね。ここでやりたいなら稽古場でも作ってはどうでしょう。木だって計画的に切れば問題ありません」
「「…………はい」」
「ところで、この森も君達の家なんですか?お侍さん」
「まぁそうだけどよ……侍……?」
銀時が首を傾げる。
「違うんですか?それを持って稽古していたのでてっきり」
「だから稽古じゃねェって言ってんだろ。なんで俺がこんな糖分の塊と稽古しなきゃならねェんだ」
「黙れヤクルコ男。俺達みてーな式神が侍なんぞになれるかよ」
「
「誰がリュークだ!俺は林檎より苺派だ!」
「誰も言ってねェよ」
2人のやり取りに松陽はくすっと笑みをもらし、
「弱き己を律し、守りたいもののために強くなろうとする者はみな、侍になれると思いますよ。君達にも、守りたいものがあるんでしょう」
「……そーかよ、侍……いい響きじゃねーか」
銀時がそう呟いたとき
「おーい銀時ィ、高杉ィー、昼飯の準備を……ん?」
桂小太郎、と、その腕に抱きかかえられた幼い少女___A。
桂は、地面に半身が埋まっている2人を見た。
「……何をしているのだ貴様らは。この方は?」
「迷子だとよ」
「吉田松陽といいます。君は彼らの仲間ですか」
「まぁそんなところだ」
『づら!お腹空いた!』
「ヅラじゃない桂だ。少し待ってろ、今このバカどもを引き上げる」
桂はAを地面に下ろし、銀時と高杉を引っ張り上げる。
「櫻木家の式神ともあろう者が……恥を知れッ」
「式神じゃねぇ、侍と呼べ」
「はぁ?」
「松陽先生曰く、守りてーモンの為に強くなろうとする奴は侍になれるんだとよ」
『さむらい?』
Aは高杉に駆け寄った。そして彼の着物の裾を引っ張り、抱っこをせがむ。
「悪くねェ響きだろ?A……」
高杉はAを抱き上げる。
『うん……?』
幼子に響きという感覚は難しすぎたか。
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風寧 - Юрияさん» ありがとうございます!これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年6月15日 20時) (レス) id: 20b2ea3bbd (このIDを非表示/違反報告)
Юрия(プロフ) - どっちも大好きなアニメで読んでいて、とてもニヤニヤしてしました!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年6月15日 17時) (レス) id: f4565d370d (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - 筑最さん» ありがとうございます!多そうで意外と少ない(?)組み合わせだと思ったので合体させちゃいました笑 更新頑張ります! (2019年6月11日 21時) (レス) id: 7e3874af1e (このIDを非表示/違反報告)
筑最(プロフ) - うわー好きなやつが合体しちゃったよー嬉し過ぎて泣きそうだよーこれからも頑張って下さい。 (2019年6月11日 0時) (レス) id: 27d7716bc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風寧 | 作成日時:2019年5月26日 0時