生存率13% ページ15
『はぁ、』
開幕早々ため息すみませんね。
なんでかと言うと、
「みゃ〜ん」
猫が来たんですよ、仕方なく手に持ってるパンを(味の無い所)あげたら
全部取られたからため息。まあ美味しいなら良いけど。
今日の昼飯は抜きだな。
「みゃあ」
満足したのか猫は私の足に顔を擦り付け帰っていった。
立ち上がろうとした瞬間、目の前に何かが出された。
何コレ。__あんぱん?
上を見上げると、
「食え。」
あ、うん。
言われるがままあんぱんを取って立ち上がる。
あんぱんを差し出した人の方を向くと、うおっ、でけぇ。
ただでさえ大神もでかかったのに更に上がいたわ。
『あんた、名前は。』
いきなり初対面であんた呼び。あんぱんくれたとしてもな。
こいつらの優しさに触れても目的が変わる事は無い、だが、同情する前に消す。
感情等要らない。
「乙狩アドニスだ。」
思い出した、UNDEADの。
隣のクラスの奴か。ふーん、ハーフねぇ。
身長は、大神の5cm弱上くらいで細身。
足の筋肉が鍛えられている。部は斑と同じと見た。
手先は器用そうだが、機械類は無理そう。
そうだな、、ハーモニカなら吹けるんじゃないか?
パッと見こんな所か、情報を得られるのは。
『、、あんぱん。』
返そうと手を伸ばした、が。
「これから一緒に食わないか?」
ほう、何か言いたげな表情で食事に誘ったな。
大神の事だろうが、勘違いしていたらまた説明しないといけないのか。
空いていたベンチに腰をかけ、黙々とパンを頬張る乙狩。
あー、隣に居ろ。的なそう言うやつ?いや、そんな事言う奴じゃなさそうだが、
口の中の食べ物を全て飲み込んだ乙狩が急に話す。
「大神の件。ありがとう。」
素直に礼を述べてきた。
ほう、どうやら勘違いはしていないみたいだ。
『目の前で倒れたからねぇ。』
焦った、なんて言えるはずもなく。
仕方なく、ね。と付け足して貰ったあんぱんを一口。
「俺は、小さきものが好きだ。守りたいと思っている。」
いきなり何を言うかと思えば、自分の好きなものを語りだした。
『ふーん。』
「だから、お前も守る。」
『は?』
いや、意味分からんし、どうしてそうなったし。
「守る。」
今度はきちんと目を合わせて言ってきた。
が、
『断る。』
「そうか、俺じゃ駄目か。」
『別に。ただ、_____あんたは誰に守られんの?』
乙狩は目を見開いた。
『考えた事も無いでしょ。守る守るばっか言ってるあんたには。』
そう言って私は席を立つ。
あ、そうそう、
『あんぱんの借りは必ず返す。』
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吹雪(プロフ) - ナタデココナッツさん» ありがとうございます!!更新頑張ります!! (2020年1月23日 17時) (レス) id: 52552b983e (このIDを非表示/違反報告)
ナタデココナッツ - すごく良かったです!続き楽しみにしてます!頑張ってください。 (2020年1月22日 21時) (レス) id: a628d8ca2b (このIDを非表示/違反報告)
吹雪(プロフ) - 眠い皐月さん» ありがとうございます、めっちゃ嬉しいです!!今後も更新を頑張っていきますので気長に待っていただけると嬉しいです!! (2020年1月3日 17時) (レス) id: 52552b983e (このIDを非表示/違反報告)
吹雪(プロフ) - 明蛍さん» 年明けに失礼します。コメントに全く気付いてませんでしたすみません。嬉しいです!少しずつ更新していきますので宜しくお願いします。 (2020年1月3日 17時) (レス) id: 52552b983e (このIDを非表示/違反報告)
眠い皐月 - いいです!良きです!!潰しに行くという発想、それに沿って、五奇人との関係性も読んでいて面白いです!!夢主が、ズバズバ言うのもなんだか納得のいくものばかりで、共感しました!!更新楽しみです(*'▽'*) (2019年9月1日 17時) (レス) id: 706c19b5cd (このIDを非表示/違反報告)
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