葉月 ページ5
銀時「…新聞乗るんじゃね俺」
真選組に助太刀して隊士庇って斬られた。
俺すげぇなあー。てか暑い。病院の布団って…暑い。これで明日まで耐えなきゃいけないの?!銀さんむり!
と考えていたら、いきなり病室のドアが空き、肩で息をしながら土方くんが入ってきた。
銀時「…十四郎」
土方「銀時、お前大丈夫なのか?」
銀時「お、おう。明日にゃ帰れる。」
土方くんの気迫に押されながら答えた。
てゆうか…しばらく経って思考が追いつく。あのいっつも冷静沈着な土方くんが、俺のことを心配して余裕なくなるくらい急いでくれた。それが嬉しくてベットに沈み込む。
土方「…心配した。」
銀時「ごめ…」
土方「だってお前、うちの隊士と攘夷志士がやりあってる所で隊士を庇って斬られたって聞いたからっ…」
銀時「ごめん、まじで。」
土方くんはまるで自分のせいで俺が斬られたかのような顔をしている。今にも泣き出しそうで…
看護師さんが気を利かせて周りのカーテンをしめてくれた。
銀時「大丈夫だ、そんな簡単にへばらねーよ。」
手を伸ばして軽く頭を引き寄せる。
銀時「だからんな顔すんな。らしくねェ。」
いつも通りへらっと笑いかけると土方くんもやっと笑い返してくれた。
土方「あぁ、心配して損したぜ。」
顔に添えた俺の手にそっと手をかけてそこに俺がいることを確かめるように頬を寄せる。
そんな仕草が、顔が、全てが本当に本当に愛おしい。
そのまま土方くんを引き寄せて顔を近づけて唇を重ね…
シャーッ
銀時・土方「…え?」
そのまま音のした方を見ると…
山崎「あ、あ、あ、すみませ…ぶごあッ!!!」
ジミーがカーテン開けたまま固まっていた。すみません、と言い終わる前土方くんた殴り飛ばされてたけど。
銀時「十四郎、ここ病院だから暴力はいけません。」
土方「チッ…山崎、なんだ。」
俺の制止でやっと大人しくなった土方くんはベット脇のパイプ椅子に座った。
山崎「えっと…副長の忘れ物を届けに上がりました。」
土方「忘れ物?」
怪訝そうに聞き返した土方くんにジミーが刀を渡した。
山崎「刀、置いてっちゃダメですよ。さっきあんな事があったのに…」
土方「…」
山崎「それと、副長、隊服なのに草履履いてきましたよね。」
二つ目の言葉でとどめを刺れさたように顔をおおって項垂れた。
山崎「急ぐのわかりますけど落ち着いてください。」
土方「山崎テメェぶっころす。」
土方くんは覇気がすっかり失われた声で呟いた。
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Leaf(プロフ) - あぁぁ、好きです(唐突)更新お願いします!!! (2019年3月29日 10時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
月白(プロフ) - 公開設定を「検索よけ」に設定されていますか?設定しておいたほうがよろしいかと思われます。されていたらごめんなさい (2017年5月25日 17時) (レス) id: 86ba02c6f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りとる | 作成日時:2017年3月18日 20時