先輩と後輩シリーズ (ページ6)

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実渕先輩と男前後輩ページ6

「いやだわぁ、傘忘れたのに雨降ってきちゃったじゃない」

『あれ、実渕先輩』

「Aちゃん、アナタ部活もないのになんでこんな時間に？」

『ああ、クラスの子が勉強わからないって言うので教えてたんですよ』

「あら、紳士ね」

『そんなことないです、困ってたら助けるのは当たり前ですよ
それより実渕先輩はどうしたんですか？』

「傘を忘れちゃったのよ、いつもなら折りたたみも入れてるんだけどね」

『私の傘、使いますか？』

「それだとAちゃんが濡れちゃうわ」

『……でしたら、実渕先輩は寮ですよね？送って行きましょう』

「悪いわよ、そんな…」

『大丈夫ですよ、気にしないでください寮近いじゃないですか
さぁ、傘に入って』

「それじゃあ…お邪魔するわ」

『それにしても私が女子の割に身長が大分高くて助かりました』

「あら、なんで？前はもう少し小さい方が良かったって言ってたじゃない？」

『だって、こうやって実渕先輩と相合傘できるじゃないですか』

「っ！ち、小さくても出来ると思うわよ？」

『小さかったらこうやって傘さしてあげるなんて身長差的に無理なんで』

「そうね……(Aちゃん、傘こっちに傾けてくれてる……Aちゃんの肩、反対側が濡れてるわ…)」

『あ、着きましたよ』

「あら？もう？」

『はい、部屋に帰ったらしっかりお風呂で温まって下さいね、実渕先輩が風邪をひいたら悲しいです』

「ありがとう、やっぱりAちゃんは優しいわね、さすが洛山の王子様」

『私だって下心もなく優しくしたりしませんよ？実渕先輩は気遣いの出来るコがタイプなんでしょう？』

「えっ………」

『ふふ、それじゃあさようなら、部活お疲れ様でした』

「あ、えぇ」

「はぁ、ついドキッとしちゃったわ………」