斜陽2【中原中也】

第62話 ページ12

貴女side(ストブリ注意)





貴女「…それは申し訳無いことをした…。


兄さんは二人を置いて勝手に出て行った…」



銀「拾われた事が最大の恩です。」



貴女「………」





兄さんは嫌われているものだと思っていたが


こんな顔で思われることもあるんだな





広津「太宰くんは銀を放置して出ていった訳ではありません」



貴女「広津さん？」



広津「中原幹部の兄君が暗殺術を教えるよう動いたのは太宰くんです

太宰くんは銀をそこに預け、抜けています」



貴女「・・・

え…今、なんと？」



広津「ですから、太宰くんは」



貴女「中原幹部の、なんと？」



広津「兄君です」


貴女「兄……？中原幹部に、？」


広津「おや……お聞きになっているかと思って…

これは大変失礼致しました、」


貴女「待ってください、どう云うことですか」


広津「……私の口からは多くは云えません。」


銀「あの人、中原幹部のお兄さんだったんですか？」


広津「銀。この話は終わりだ」




驚きのあまり言葉を失う



中也さんに兄がいたなんて…


そんな話は一度も聞いていないしあの家にだって…




広津「申し訳ありません太宰さん。」


貴女「……いや…。大丈夫です」





首を振り広津さんと顔を合わせる




貴女「暗殺を銀さんに頼みます

書類を私が。」



銀「承知しました」



貴女「広津さんは、」



広津「私は貴女と同行します」



貴女「分かりました」





今は目の前の仕事に専念するべきだ

それに私は彼の全てを知る必要なんてない……





貴女「では、また此処で落ち合いましょう

銀さん、お気をつけて」

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