58話 ページ14
菜々花said
「菜々花せんぱーい!!」
「あ、晴人君。」
美術室から教室へ戻る途中、晴人君に声をかけられた。
「先輩、美術の帰り?」
「そうだけど、先輩には敬語を使おうね。」
「いいじゃないっすか!親しみの表れっすよ!」
「また調子の良い事言って・・・・・・。」
1年生の入部から早2ヵ月。私は、1年生担当として結構上手くやっていると思う。
晴人君も愛ちゃんも素直ないい子で、教える側としてもやりやすい。
特に晴人君はすごく懐いてくれて、こうして校内で会うと声をかけてくれる。
まあ、たまにタメ口が混ざるようになってしまったのは問題だが、
なんだかんだで後輩は可愛いもので許してしまっている。
「あ、僕次体育なんで、もう行きますね!」
「体育か〜。頑張って!」
「ちなみにバスケなんすけど、先輩にも見せたいなー。」
「なに、自信あるの?」
「見ちゃったら惚れるっすよ。」
「ありえない!」
「いやこれマジっす!あ、如月先輩こんちわ!」
「・・・・・・どうも。」
後から来ていた桜哉君が追い付いてきたらしい。それにしても愛想が悪い。
「じゃ、菜々花先輩またね!」
「だから敬語!」
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作者名:鈴蘭姫 x他1人 | 作成日時:2017年3月19日 10時