聞いて ページ21
【Aside】
(……私をここまで縛りつけるモノ。それは――――)
言っても良いものか、と少し思案するものの思いきって口を開く
「……過去の足枷、です」
これだけはどうも振りきれ無くて、と付け足し、頬を引き吊らせながら、笑みを貼り付ける。
…きっと、あの四人は――――私と共に戦った盟友達は、過去に捕らわれずに、また、何らかの形であの頃のようにバカをやっているんだろう。
(……ほんと、情けなさ過ぎる………)
私の所為で、土方さんを困らせている、と思うと胸がチクリと痛む。
「……振りきれねェ過去の一つや二つ、あっても何も可笑しかねェ。だから、……一人で抱え込むんじゃねェ。」
掛けられた、言葉。
その言葉には、土方さん独特の不器用な優しさが滲み出ていて、ゆっくりと胸に染み込んで、溶けていく。
別の意味で緩んだ涙腺を、ぐっと堪える。
「……――――て、――――――すか」
「…………」
きっと、臆病な私は、また、今日のように泣いてしまうかもしれないけれど、ちゃんと、今まで心配掛けてきた分、洗いざらい全部、話すから、だから――――――……
「……聞いて、貰えますか、……今は、まだ言えないけど、近いうちに、話しますから、その時は、」
「――――聞いて、貰えますか」
.
88人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
暇愛*(プロフ) - 狗冰さん» ごめんなさい、レス押すのを忘れてました…… (2019年7月15日 13時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
暇愛*(プロフ) - ありがとうございます!稚拙な作品ですが、よろしくお願いします! (2019年7月14日 20時) (レス) id: 6dbb02dd11 (このIDを非表示/違反報告)
狗冰(プロフ) - 面白そうです!更新ファイト! (2019年7月14日 19時) (レス) id: aa5a4ed97b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暇愛* | 作者ホームページ:
作成日時:2018年6月11日 2時