第三十五話 苛立ちと不満 ページ36
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「…どうしたの?」
小さくそう問いかければ、治くんはグリグリと頭を押し付けてくる。
地味に痛いと思っていると、治くんは囁くような小さな声で口を開いた。
「…もう限界。A不足で死にそう」
そんな事を云ってきた治くんに、私は何とも云えず黙り込む。
……どうしよう、治くんが可愛い過ぎる。今すぐ抱き締めたい。頭撫でたい。甘やかしたい。
なんて事を脳内で思っていると、治くんが「それに」と付け足すように云った。
「外を歩く度にジロジロとAをそういう目で見てくる男達が気に入らない」
先程よりずっと低く殺意の籠った声で云った治くんに、私は目をぱちくりとさせる。
つまりそれは独占欲という事だろうか。でも少し納得いった部分はあった。
外を歩いている時、突然治くんが殺気を出す事があったから一体何事だと疑問に思ってはいたし。
恐らくその殺気は、私を見てくる男の人達に向けていたものだったんだろう。
正直普通の人にしてみればその独占欲は恐ろしいけれど、それが治くんならどうしようもなく嬉しく感じてしまうんだから私は相当ヤバい。
何かもう治くんに侵食されてるよね。
それに治くんが異常な程独占欲が高くても、私が微塵も引いたり嫌いになったりしないのは治くんがちゃんと私の気持ちを考えてくれているからだと思う。
治くんは嫉妬深いけど束縛とかはしないし、私が傷つくような事は絶対にしない。
それはよく知っていた。
そんな治くんの優しさも含めて私は治くんが好きな訳だし、治くんはヤンデレとはまた違う。
押し付ける愛じゃなくて、ちゃんと相手を思いやる優しさを持っている。
そんな所も私には堪らなく可愛く見えて、本当に好きだなあと染々と思うのだ。
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 19時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - I am gotさん» コメントありがとうございます!神作だなんて…!!(泣)こんな作者の作品を好いて下さり本当に有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2019年7月21日 14時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
I am got(プロフ) - ヤバイ。神作。めっちゃ好きです!!続編楽しみにしてます!! (2019年7月21日 14時) (レス) id: dd6540e082 (このIDを非表示/違反報告)
水瀬月鏡(プロフ) - 結月さん» コメントありがとうございます!沢山妄想しちゃって下さい!(笑)更新頑張ります! (2019年7月18日 10時) (レス) id: 6aa236e388 (このIDを非表示/違反報告)
結月(プロフ) - 今日も今日とて妄想させて頂いてます!更新待ってます (2019年7月18日 10時) (レス) id: 013547788b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水瀬月鏡 x他1人 | 作成日時:2019年7月14日 16時