太宰さんが余りにも浮気性なので中也さんに協力して貰ってちょいと懲らしめる筈だったんですけどこの状況何ですか？

貴方との夢。 ページ45

Aside





昔の夢を、見ていた気がした。




太宰さんが笑顔で横を歩いている。



私はその笑顔をみて、ただひたすら懐かしさを感じた。



仕事がない日は2人で少しお出かけもした。



太宰さんは私が欲しいと思う物もお見通しのようで、私が欲しいと思う物を買ってくれた時もあった。





Aの笑顔が見たいから。




それだけ言って、ただ私の瞳を見て微笑んでくれた。





そんな、優しくて人思いな彼を知るのは私だけ。





初めてホテルで身体を重ねた時も、私の事をずっと考えてくれていた。





痛くない？しんどくない？嫌になったらすぐ辞めてあげるから、言ってね。




そう、部下が聞いたら驚いて声も出なくなりそうなくらい優しい声で言った。




私は、その声が大好きよ。





勿論今でも。





けれど、今の貴方は私にそんな声で話しかけてくれないよね。




これは、太宰さんに甘えていた私への罰かな？




太宰さんの事、ちゃんと考えて、向き合っていたつもりなのに、




太宰さんの心は、もう私のものでは無いのかな？





あぁ。どうかお願い。






これが夢ならば。現実で無いのなら。





この幸せで詰まった世界で、もう少しだけ夢を見させて下さい…。








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私はもう、どうなってもいいから。

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