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歴代最年少幹部と私。(過去編2) ページ23

「………太宰幹部…。」




そう呟くと、彼はこちらにヒラヒラと手を振った。




太宰「誰かと思えば、帽子置き場の美人幹部補佐ちゃんじゃあないか。こんな所で奇遇だねぇ。」





そう言って、イケメンに微笑む彼。
やっぱり、美形だなぁ。
こんなに面と向かって話すのは初めてだ。
中也さんとの任務で顔を合わせた事は何度かあっても、何時も中也さんと喋っていたから。



二人の関係は昔からゆっくりと、けれど確かに構築されたものであって、私が入る隙なんて1ミリもないと思っていたから。





「太宰幹部は、どうして此処に?」






そう問うと、太宰幹部はうーん。と眉間に皺を寄せた。
駄目な事を聞いてしまったのかな…。





「いいんです。別に答えなくても。忘れて下さい。」





そう言って、お酒に口をつける。






太宰「うーん…何時もとは違うBARで飲んでみたかったからかなぁ。君は何時も此処で飲むのかい?」






応えてくれたことに少し驚いた。
私は慌てて応える。




「は、い。そうですよ。」




少し声が裏返った私を、少し笑う太宰幹部。





「わ、笑わないで下さいっ!幹部を目の前にして慌てるなって言う方が無理です!!」





太宰「ふふ。そんなに固くならなくても、中也と同じ様に接してくれ給えよ。あと、太宰幹部ってのも止めておくれ?」





そう言って、グラスを持って乾杯のサインをする太宰かん………太宰さん。





「…じゃあ、乾杯で………太宰さん。」






カチン。と、グラスがぶつかり合う音がした。
この時はまだ、太宰さんの事を「五代幹部の太宰さん。」としか見ていなかった。







でも、太宰さんは、違ったらしい。









それから彼は、よくこのBARに来るようになった。
それも決まって、私が居る月曜と金曜だけ。



もしかして、私に合わせて来てくれているのだろうかと、絶対に有り得ない考えをしてしまい、1度だけ、水曜にも来たことがある。









それでも、太宰さんは来てくれた。
やあ。今日会うなんて珍しいね。と言って。









あとから聞いたけど、太宰さんは私と会うためにあのBARに来ていたらしい。
自惚れても、良いのだろうか。
この人を、好きになっても良いのだろうか。







この人を好きになれば、私は中也さんを忘れて、変われるんじゃないだろうか。
そう思うようになった。









私は、中也さんを忘れる為に太宰さんを好きになった。

好きの定理。(過去編3)→←私達。(過去編)



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作品ジャンル:アニメ
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太宰亜里沙(プロフ) - 魔夢 (まゆ)さん» 太宰さんが終われば更新します! (2019年9月9日 21時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 (まゆ) - すみません泣きました (2019年9月6日 6時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 (まゆ) - 中也 中也 中也 中也 中也 中也 中也 中也 中也 (2019年9月5日 22時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 (まゆ) - ああああああ////おもろいよーーーーー^ (2019年9月5日 21時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 - 他の人もだしてあげてください…………ね? (2019年9月5日 21時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2018年3月26日 22時

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