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17エール ページ18

Aside



翌朝、いつものように準備をして朝ごはんを食べる。




「A部活ないんやんな?今日もポニテするん?」




お母さんにそう言われる。




A「あーほんまや、たまにはおろそっかな〜!」




そう思い立って私は久しぶりに肩よりも20センチほど下に伸びている黒髪を下ろして学校へ向かった。



なんか顔周りに髪の毛があるんは落ち着かへんなぁ
そう思いながらバスに乗り込む。




朝はいつも英単語を勉強して時間を潰している。
一応受験生やしね




席はほとんど空いてなかったので、つり革の前に立って英単を開いた。













北「あれ?椿?」





隣を見れば、北くんが吊り革を持ってこちらを見ていた。
そっか、北くんの最寄りは私の最寄りの1個前やから先乗ってたんか






A「北くん!おはよう!朝のバスで会うとか珍しいなぁ」




北「ほんまやな、…英単勉強してんの?」



A「うん!朝はバスの時間使ってやってるねん」



北「へぇ、俺もしよかな」



A「めっちゃいいよ!スキマ時間!私ら部活してるから時間ないし、有効活用してる!」





そうして話していると、少しの間沈黙が走る。



これは会話終了かな?と思い、私は英単に再度目を通した。
















北「…髪、今日ちゃうな」




A「え?」




私は英単帳から目を離して北くんを見る。

心做しか、少し、ほんの少しだけ、耳が色付いていた。






北「…あ、すまん、勉強してたな」




A「あ!いや!大丈夫!なに?」





自分の耳に入ってきた言葉が本物かどうか分からなくて、もう一度聞き直す。















北「いっつも髪の毛結んで上げてるから、なんか椿が髪下ろしてるん新鮮やなと思った」




体の向きは横向きでも、瞳だけが私の方を見た。

するりと通すように私の髪を見た後、




ぱちりと合ったその瞳は、少し色を帯びていて











私の顔も熱を帯びたのに気づく頃には、もう既に心臓の音は速まっていた。








A「て、テスト期間やし、たまには下ろしてみよっておもって…


へ、変?」




勇気を振り絞ってそう聞く




北「…ううん、全然変やない


明日もそれしてきてくれへん?」




A「うっ、あっ、うん!」






私は震えた声でそう言うのが精一杯やった。

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太宰亜里沙(プロフ) - ぬんさん» はい!こちらで完結になります!最後まで読んでいただき、夢主を含め2人を愛していただけてとても嬉しいです、、!!!ありがとうございます! (2021年8月8日 22時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん - この2人可愛すぎるんですけど、、悶えました、、。続編か番外編はないですかね? (2021年7月24日 2時) (レス) id: c2c5a94e17 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - あすか。さん» そんなふうに言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2021年6月22日 20時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
あすか。 - やばい今日の1hit目もらったんだけど。嬉し過ぎて死にそう() (2021年6月21日 0時) (レス) id: 187a2e4fa4 (このIDを非表示/違反報告)
太宰亜里沙(プロフ) - いちご大福さん» わ〜!ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!これからも楽しく頑張っていきます! (2020年11月15日 17時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2020年4月25日 19時

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