【◇】青道のマネしてます 3 (ページ46)

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＊白河勝之＊

目の前には仏頂面の白河くん。

に比べて汗ダラダラの私。

「…遅い」

『ひぃっ！すみません！』

……これじゃあどっちが先輩なんだか。

「なんであんたが集合時間決めたくせに遅れるわけ？」

『いや、私も30分前には家でようと思ったんだけどね？ハプニングがたくさんございまして…』

「例えば？」

『ぐ、偶然会った監督に捕まって雑用任されたり…』

「他」

『大学から帰る途中のクソに会ったり、ランニング中の先輩に捕まったり…』

「…クソ？」

『あ、お兄ちゃんのことね。あとねー…』

「まだあんの…」

『さっきそこで成宮くんにジュースおごらされたりしたかなぁ』

「は？鳴？」

駅前の近くのコンビニで成宮くんにばったり会い、無駄に高いジュースを買わされた私。

稲実の2年になめられすぎでしょ。

チラリと白河くんを見るとさっきよりもひどい顔。

え、なに怖い。

『白河くーん…？せっかくの美形が台無しですよー…？』

「うるさいブス」

『あはっ、殴っていい？』

すっかり機嫌が悪くなった白河くん。

いや、なんで。

ていうかデートの待ち合わせにほんのすこぉーし遅れただけなのにそんなに怒らなくてもいいじゃんか。

『ねー、なんで怒ってんの？私が遅れたから？』

「…別に」

『あれ、違うの。じゃあなんで？』

「いいからもう行くぞ」

『えっ！？ちょ、待ってよ！』

そそくさと歩いて行ってしまう白河くんに必死でついていく。

「待ってってば！」と袖を掴むと、あからさまに嫌そうな顔をして手を振りほどいた。

呆然とする私の手を今度は取って指を絡める。

「袖、伸びんだろ」

＿＿そっぽ向きながらいう彼の耳は真っ赤だったり。

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嫉妬した…とか、かっこ悪くて言えない。

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