【◇】青道のマネしてます 3 (ページ44)

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#141 ページ44

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『お腹すいたー。お菓子ちょーだーい』

「んなもんねぇ」

「…もうハロウィンは過ぎましたよ」

『いたずらしちゃうぞっ？』

「やめてください」
「黙っとけ」

『ひどいー…』

私の悪ノリに乗ってくれないはるっちと純。

冷たい。冷たすぎる。

「ああ、そうだ。こんなチョコ菓子で良ければ部屋にありますけど」

と、はるっち。

スマホを漁っている。

「あったあった。これです」

『ぎゃああ！！』

スマホにでーんと写っていたのはリアルなかえるのチョコ菓子。

無理だ。気持ち悪い。

なんでそんな繊細にかえるがチョコになっているんだ。

「いりますか？」

『いらないよ！！』

私はかえるを食べる趣味はない。

『ていうかなんでそんなもん持ってるわけ！？』

「実家が送ってくれたんです。兄貴も多分持ってるかと」

『うん、すごくいらない！』

ひぃいっと純の後ろに隠れる。

ふと思い出したように純は「それユニバに売ってたな」と呟いた。

なにそれ初耳。

「ていうかお前さ、なんでかえる嫌いなんだよ」

『……まぁざっくり言えば幼馴染のせいですかね』

「お前幼馴染いたのな」

『その幼馴染が沢村に似ててさ、沢村がかえるを持って近づいてきたりでもしたら殺そうかなくらいに考えてるのいつも』

「こえーよ！！」

「せっかくの学力でそんなくだらないこと考えてるんですね…」

あははと笑いながら「冗談冗談」と言う。

そろそろ帰ろうかな、と思っていた時、ちょうど話の人物がぬっと影から出てきた。

『あれ、沢村。どうしたの？顔色悪いけど』

「ひぃ！」

『…ひぃ？』

手を伸ばせばずざざっと後ずさりされる。

え、辛い。

「せ、先輩は！俺のこと刺すんですか！？」

『…刺す？』

「なーに言ってんだ沢村ぁ」

「だって！いつも殺したくてたまらないって…！」

『はい！？』

「え、栄純くん落ち着きなよ。そんなこと言ってないって」

「いや！俺は確かに聞いた！」

「言ってねぇって！」

『沢村、落ち着いて。私は後輩を殺したりしません』

「え！？じゃあ伊佐敷先輩やきゃっぷは殺すと！？」

『しません！！！！』

さっきから物騒なことばかり言いやがってこいつは。

人をなんだと思っているんだよ。

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『だいいち、私が大事な人たちをそんな酷いことするわけないでしょ！』
「……」
『…なに』
「すんません、俺、先輩の気持ちにはお答えできません…！」
『告白じゃねぇっつーの！！』