かもん！カラ松ガール

28松．長男の苦悶 ページ28

【おそ松said】

見ちゃった……見ちゃったよ！


カラ松がAちゃんを布団に引きずり込むところを！！


何あいつ！なんで急に大胆になってるの！

お前そんなキャラじゃないだろーが！


Aちゃんが遅いからちょーっと覗いただけなのに、なんでこんな事件見なきゃいけないんだよ。

マジ誰得！俺普通に狙ってたのに…。


悔しいが、覗いていた襖を閉じて下に戻る。

こりゃあ後でカラ松卍固めの刑だな。




……俺がちょっと気を使ってやってることに気づいてんのかなーカラ松は。


Aちゃんに初めて会った夜に俺、本気で惚れてそういうことしたかったんだぜ？

だってあーんな可愛い顔されちゃったらさぁ…ねぇ？

それなのに、どっちかっていうとAちゃんカラ松好きっぽかったじゃん。

だーから夜のことも酒で忘れたフリしてやったり色々してあげてんのよ？俺。


やべっ、俺めっちゃいい奴！

今度お礼にビールぐらい買ってもらお。


そんなこと、もんもんと兄弟に囲まれて考えてたら、カラ松達が戻ってきた。


Aちゃんてば、顔が真っ赤。


そんなんだとトッティおろか、シコ松にまでバレちまうぞ。



赤)｢おー、遅かったじゃないのー｣


手をひらひら振ると、Aちゃんは軽い会釈をして母さんの朝食手伝いに行ってしまった。


すると急に俺の肩に手を置いて、横に座るカラ松。



赤)｢なにさ、カラ松｣


あいつは、ほかの奴らに聞こえないよう、軽く小声にして話し出した。



青)｢感謝はしてる。だが、渡すつもりはないからな｣



ばーか。元からお前のじゃねえだろ。



赤)｢……受けてたつぜこのやろー｣


そう言ってやれば、柄にもなくニヤリと笑うカラ松。








あーあ、やっぱ全然感謝してないじゃないの。

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