No.55 ページ11
*
「どうぞ、召し上がれ。」
出来たての咖喱と氷を何個か入れた水を敦くんと太宰さんの前に置いた。
「頂きます!」
待ってましたと云わんばかりに敦くんは勢いよく咖喱を頬張ります。今朝は太宰さんを起こすのに必死で、ろくに朝食を食べることが出来なかったらしいです。可哀想に。
「頂きます。Aちゃん。」
太宰さんが何時も以上にニコニコしながら咖喱を口に運んだ。
「お味は、どうですか?」
少し緊張しながら私は聞きました。
「うーん。辛いね。」
「あはは…矢っ張り。」
なるべく今回は辛さを抑えたつもりだったのだけれど、思いっきり辛い咖喱を作るのに慣れてしまったせいか、太宰さんの舌にはまだ辛かったようです。
「でも、美味しいよ。」
太宰さんが私の目を真っ直ぐに見て微笑んだ。
「……ありがとう、ございます。」
私も太宰さんの目を見て微笑み返した。
「はい!次!!そこのカレー作った子!!そのカレーこっちに持ってきなさい!!」
「え、私ですか?」
「そーよ!他にカレー作った受験者なんていないわよ!!」
全く、どいつもこいつも豚の丸焼きばっか持ってきて…!と不機嫌そうにメンチさんは呟いた。
ひぇぇ…滅茶苦茶怒ってる。そんな試験管さんに提出するほどの自信は私にありません。
「大丈夫。行っておいでAちゃん。」
「太宰さん…?」
「先刻云ったでしょう?美味しいって。此の咖喱の味は私が保証するよ!」
「僕も保証します!凄く美味しいです!あ、おかわりいいですか?」
「敦くん…ふふ。はい。沢山食べてください。それでは、行ってきます。」
私はお皿に咖喱をよそってメンチさんの前へ歩き出した。
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マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。はい!ボードの方で仲良くしましょうね!宜しくお願い致します💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» よかったです!これからよろしくお願いします🌸 (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。平気です!ちゃん届いてますし、空欄ではないので大丈夫です!💖 (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
猫ノ栞(プロフ) - マニ。さん» 再度送って見ました!届いてますでしょうか? (12月5日 19時) (レス) id: 218254b255 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - 猫ノ栞さん» ✉️。おけです!ボードの返事お待ちしています。猫ノ栞さん!☺️ (12月5日 19時) (レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:猫ノ栞 | 作成日時:2018年12月30日 16時