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15. ページ15

貴方.



『わあ!よく似合ってるよ、フィリップくん!』

「そうかい?」




翔ちゃんが連れてきてくれたのは、ウェディング関連のお店にあるブティックのような場所。
フィリップくんに用意されたのは、至ってシンプルなスーツだけれど、細くて足が長いからとても映える。かっこいい……

翔ちゃんはと言うと、「Aの分も選ばねえと」と張り切ってくれていた。




「俺は、水色とかが似合うと思うけどな」

「奇遇だね。僕も、彼女には淡い色が似合うと思う」

『ほんと?』




フィリップくんは真夜中まで起きていただろうに、眠そうな顔はせず、寧ろキラキラとした瞳で私に水色のワンピースを勧めてくれる。
「可愛い……」とふわふわとしたそれを眺めていると、彼は、「でも」と腕を組んだ。




「Aちゃんには、あれが一番似合いそうだけどね」

「……フィリップ、お前昨日散々検索したろ?それは亜樹子が着るんだよ」




そう、フィリップくんが指差したのは、お姉ちゃんのような花嫁が着るウェディングドレス。
腰の辺りからふんわりと裾が広がっていくシンプルな形だけれど、憧れてしまう。




『そうだねえ……一生に一度だから、いつか着られたらいいな。そのときは、翔ちゃん。一緒にバージンロード、歩いてね?』

「俺でいいのかよ。てっきりフィリップがいいのかと」

『へ?』




すっかりウェディングドレスに夢中なフィリップくんには届いていないみたいだけれど、それは考えていなかった……

「ええと」と言葉にしようとするほど、とてつもなく恥ずかしい答えが頭の中を駆け巡る。




『お、おかしいな……』




言葉にしたら、恥ずかしくて消えてしまいそうだから……翔ちゃんには、「とりあえずこれにするね!」とさっき一目惚れしたワンピースを突き出して、逃げるように他のブースへ移動した。

……フィリップくんはお父さん役と言うよりかは、ドアの向こうで待っててほしい、なんて。

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キングミカン(プロフ) - 星原さん» 返信いていただきありがとうございます!シチュエーションですか…やっぱり、夢主が翔太郎とずっと話してて、それにフィリップが嫉妬する…とかですかね?なんか王道すぎてすみません。 (2019年1月29日 21時) (レス) id: c925d19d2b (このIDを非表示/違反報告)
星原(プロフ) - キングミカンさん» 初めまして!ありがとうございます!リクエスト嬉しいです(^_^)シチュエーションを細かく説明してもらえたらありがたいです! (2019年1月29日 20時) (レス) id: 7b61f158ca (このIDを非表示/違反報告)
キングミカン(プロフ) - 初めまして!この作品を楽しく読ませていただきました!夢主ちゃんとフィリップのど飴舐めてるから短編集みたいなのが見たいです!無理言ってすみません。無視してくださっても構いません。ですが、出来れば見たいです!お願いします! (2019年1月29日 19時) (レス) id: c925d19d2b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星原 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年1月14日 23時

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