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【ハーツラビュル寮──談話室】



『もう誰もいないのね』

ケ「ほんとだ、みんな1日目で疲れたのかな〜」



いつも賑やかな談話室はシンと静まり返っている



『私はまだ眠くないからここにいようかしら』

ケ「…じゃあ俺も」



暖炉のそばのソファに2人で腰を下ろす



『迎えに来てくれてありがとう』

ケ「それ帰ってる時にも聞いたけど、どういたしまして」

『でもなんでケイトくん迎えに来てくれたの?』

ケ「そりゃもちろん、Aちゃんが1人で夜道なんて歩いてたら襲われないかけーくん心配だもん」

『もう…みんなして心配性過ぎよ。鏡舎に戻るまでも仕事があるのにフロイドくんが送ってくれたし』

ケ「……そっか。」



Aの一言にケイトの笑顔が消える

だがそれも一瞬で元に戻り何事も無かったかのようにまた笑顔を作る




ケ「ここって男子校じゃん?Aちゃんは気になる人とかいないの?」

『え?……気になる人、ね……考えたこと無かったわ。うーん』




Aの顎に手を置き真剣に考える様子に少しだけ緊張していた顔が緩む





ケ「変な事聞いちゃったね、忘れて!!」


『え?そう?…分かった』


ケ「(このまま……ずっと気づかないで……なんて性格悪いかな)」




ケ「それより今日部活で新曲演奏したの録画してたんだけど、Aちゃん見てみて!」

『えぇ』





なぜだか分からないがケイトが無理に笑っている気がした


フロイドと鏡の前で別れた時も同じ表情をしていた









『(でも、私にはその訳が分からない……)』

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作者名:かるーあ | 作成日時:2020年5月16日 22時

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