【銀魂】男装少女が生まれ変わりました【坂田銀時】

番外編リクストーリー3 ページ25

数時間前


「Aーいるアルか！」



今日は客はあまり来ていないので、病院内を掃除していると神楽の声が聞こえて来た。病院のドアをバンバン叩くのですぐ開けてやる。壊されるかもしれないからな




「神楽、どうした？」




「A！今日はバレンタインアル！誰かにチョコ渡さないアルか！特に天パとか銀色な奴とか」



バレンタイン



ふとカレンダーを見ると2月14日と書いてあった。そうか、今日はバレンタインなのか…忘れてた




「悪いな神楽、俺毎年チョコ作らないんだよ。それにバレンタインって何するのかよく分からないんし」



すると神楽は胸を張りながら説明した



「バレンタインっていうのはな！好きな人にチョコを渡すらしいアル！あ、お世話になってる人とか友チョコって女の子にも渡すのがあるらしいアル」




「姐御が言っていたネ！」と最後に付け足す



「好きな人かぁ…俺今までそん奴出来た事ないからな…」



そう呟くと神楽は「マジでかッ！？」と目を丸くして驚く



「好きな人はいないが…銀時達には世話になってるし、今年は作ってみようかな」



確か銀時は甘い物が大好きだったはず



__チョコを渡したら、喜んでくれるだろうか



そんな事を考えていると、神楽が目をキラキラさせて「キャッホーイ！Aからチョコ貰えるアルゥ！」と、飛び跳ねて喜んでいた




「あっA！どうせならあいつら二人にはサプライズで渡すアル！私からは「作ってない」っていうから！」




「絶対ビックリするアル〜」と悪い顔をする神楽に苦笑いをして「作ったら万事屋へ行く」と伝えた



そして今に至る訳だ



「神楽にサプライズしよって言われてな、ごめんな驚かせちまって」




すると銀時はブンブン首を振った



「ありがとなぁ本当！また一つもチョコ貰えないかと思ったから」(泣)




顔面グシャグシャの銀時にギョっとして顔を拭いて上げる。箱を開けて銀時にチョコを食べてもらうと、また号泣しながら美味い美味いと食べてくれた





なぜだろうな__



こんな場面、前にもあったような気がする




ずっとずっと前に、誰かが__





『美味いぜA！また大福作ってくれよな！』




そう言って幸せそうに、俺が作った大福を食べてくれてたのは





誰だっけ__


終わり


＊

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